だぶんぐるです。
いつも私の駄文をごらんいただきありがとうございます。
俺の固有スキルが『変態』だってことがSNSで曝されバズりまくって人生オワタ。予想通り国のお偉いさんや超絶美女がやってきた。今更隠してももう遅い、よなあ。はあ。
についてですが、土曜で第一部が完結の予定となっています。
第二部からは、更新頻度を落とさせていただきますが、少しずつでも書き進めていきたいと思います。
よければ、応援よろしくお願いします。
そして、感謝を込めまして、サポ限公開SSの秋菜編①の前半部分を公開します。後半は変態妹の暴走・序となっています。
今後とも、『変態』『Vオタ』『あのたす』をよろしくお願いいたします。
『変態』を取り巻く変態女達の思い出(秋菜編①)
兄が好きだ。
私、更科秋菜は兄である更科夏輝が大好きだ。
きっかけは色々ある。
だけど、一番最初に大きく意識したのはあの時だろう。
私は小さい頃から、人が苦手だった。
理由は良く覚えていない。
小さい頃に何か怖い事があって、男の子が特にこわくなったらしい。
おねえちゃんは美人でかっこよかったからコンプレックスもあった。
両親はやっぱり一番幼い私をかわいがってくれたから、双子の兄たちはおねえちゃんによくついていってた。だから、私は勝手に、おねえちゃんがうらやましいし、兄たちは私の事がきらいなんだと思ってた。
そして、両親から可愛がられ過ぎなければ、もっとみんな私を見てくれるんじゃないかってちょっといやいやしてたと思う。
そうするうちに、いつの間にか、私はひとりになっていた。
ひとりで家でお絵描きするようになって、誰にも私から話しかけられなくなった。
それでも、たのしいもんって平気なふりをして。
そんな私なのに、
「上手だね」
夏輝兄さんは話しかけてくれた。
何か言わなきゃ……でも、なんて?
絵を描きながら必死で言うべきことを探すけれど、私には答えが分からなかった。
ああ、今の心の中をそのまま夏輝おにいちゃんにつたえられたら! 夏輝おにいちゃん、わたし、おにいちゃんのことも描いたんだよ! すきだから描いたんだよ! 見て! つたわって!
そう思っていた。そしたら、
「その赤い服は僕かな?」
夏輝おにいちゃんは、分かってくれた。
「黒い服がお姉ちゃんで、ピンクが秋菜で、青が冬輝」
分かってくれた。全部全部わかってくれた。
そして、
「上手だね」
ほめてくれた。
それが、とってもとってもうれしくて、泣いてしまった。
そしたら、夏輝おにいちゃんはわたしが泣き止むまでずっとずっとぎゅってしてくれた。
わたしは夏輝おにいちゃんの事が大好きになった。