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自分勝手なヒロインばかりのラブコメ

ヒロインはクラスの女子からいじめを受けている女の子
陰キャで友達のいない主人公は男子のリーダーからその女子と付き合うことを強制され、なし崩し的に付き合うことに
男子のリーダーが女子のリーダーのことを好きで、彼女の気を引くためにそうすることを理解していたが自分がいじめを受けるのも嫌だったので反論することはしなかった
いじめを受けているヒロインと付き合うことで、陰で笑われていることは知っていたけど、直接手出しされないしこの程度なら我慢できるしいいかと思っているうちに、ヒロインは自分をいじめないで結果的に助けてくれた主人公に徐々に依存し始めていく

一方、女子のリーダーはヒロインのことをよりいじめるようになっていくが、彼女の瞳には嫉妬の色が滲んでいた
それが何故なのか主人公はわからなかったが、ある日女子のリーダーから告白されたことでその疑問は氷解することになる
曰く、幼馴染である主人公のことがずっと好きだった
周りを焚きつけて主人公とあの女が付き合うよう誘導した男子のリーダーのことは大嫌い
あの女が主人公と付き合うことがこれ以上は許せない
私と付き合って欲しいとそう言われた
女子のリーダーから告白を受けた主人公が思ったことは、「コイツは馬鹿だ」という、喜びとは程遠い、呆れだった
誰がいじめをしている女の子を好きになるというのだろう
自分を好きだと言えずに付き合っている彼女に嫉妬してより一層いじめが激しくなる光景を見ているのに、何故好意を向けられると思えるのだろう
そのことが自分には理解できない

ただ、主人公は彼女の告白に頷いた
なぜならコイツは馬鹿だからだ
馬鹿だから断られた腹いせに、コイツはより彼女をいじめるだろう
そうしたら自分は彼氏だから庇わざるを得ない
自分にも被害が及ぶのが分かっていたから、コイツの告白を断る選択肢は主人公にはなかった
こっちからしたら脅迫にも等しいことをしているというのに、頷かれたことを喜ぶこの女はやはり馬鹿であるとしか思えなかった
コイツからすれば好きでもない女の子から両思いの自分に乗り換えられたと思っているのだろうが、こっちからしたらただの二股、浮気でしかないことにすら気づけない
他人を思いやることもできない女を、主人公はただ冷めた目で見るだけだった

そんな最悪とも言える関係の中、家に帰ればまた違う地獄が存在している
「アニキ、また今日も遅かったんだ」そう言って、主人公の妹は彼を押し倒した
妹は主人公のことを兄ではなく異性として見ていた
彼が付き合っているという事実を知った妹は耐えられず告白するが、主人公の感性は妹と違い、妹のことを女として見ることは出来なかったからだ
そのことを告げられ、妹は壊れた
「アニキはアタシのものだ」主人公のことを無理矢理遅い、彼の身体に自分のものだという証拠を刻み付ける
毎日毎日、飽きもせず懲りもせず
妹である自分は彼女になれないのに、彼女の座に居座っている女のことを、「ざまあみろ」と泣きながらあざ笑いながら
そんなことをしても、心は掴めるはずもないのに

自分勝手なヒロインばかりの世界で、主人公のまた静かに壊れていくのであった

なんて構想が浮かんだので書き出したのですが、こんな誰も救われないし救えないラブコメ短編読みたい方おりますかね…?
妹に壊れた笑顔で、「アタシ、アニキの子供妊娠したんだよ」とか言われたい人がいるのだろうかわからんちん

1件のコメント

  • 自分のことしか考えてない人達の愛憎劇、書いていただけるのなら読んでみたいです。
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