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私が考える作家像

 結局のところ。息を吐くように小説を書ける人が作家になれるのだと思う。
 別にこれに関しては名作でなくても構わない。書けることが大事なんだと思う。どんな状況でも、ふとよぎったことでもつながりの悪い文面でも書き続ける人間こそが作家。
 売れる作家はその先の話だと思うからね。
 売れる作家は作品の中でどれかがヒットすれば自ずとファンが続きを読みたがるものだ。それを途切れないように常に情報を与え続けることで作家として食うことができる。
 これを前提を考えると作家の基準は書き続ける人になるのだ。
 ファンの心理は作家の作品が駄作であろうと新作であるなら読みたがるのが心情である。
 なぜなら心惹かれる作品を一度読んだから、その作家らもう一度奇跡が発生するのを見たいからだ。
 他の作家では同じような心惹かれる作品を拝むことは滅多にない。
 子供の時からアニメばっか見てきた私が言うのだからその辺だけは確証していえる。
 似ても否なるもの。一度売れた作家の魅力はその作家しか出せないものである。
 そして、ここが大事だが心惹かれる作品で胸ときめかす状態は鮮度がある。
 次から次へと同じ作家の作品を読み続けないと鮮度が落ちてしまう。
 落ちた鮮度はもう一度、同じぐらいの心惹かれる場面に出会わなければ立ち直れないものだ。
 これがファンの心理というものだ。
 そして、鮮度が落ちていくとドンドンとファンというのは作家から遠ざかってしまう。
 結局、本を読むという行為は時間と金の無駄。
 究極的なこの課題がどっしり乗っかって距離を縮めてはくれないのだ。
 それを理解していれば作品を次から次に出さないといけない理由がおわかりになられるだろうか。
 まあ、私はそれができないのだからきっと作家ではないのだろう。
 一応、理解はしている。
 理解しても先というのは遠いものだ。

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