今日リリースされたそうです、新しいGoogleの対話型のAIが。
Gemini3.0だそうです。
さっそく自作品を読んでもらいました。ただし、全部読ませたらとんでもないハルシネーションを起こしてしまってケンカになったので(だってひどいウソを並べるから!)、オチ以外を読んでもらうことにしました。
【画像】はリュストゴーレム。
ラダパスホルンの側の機械式ゴーレムです。全高は甲冑ゴーレムと同じ、六メートルから七メートル。リュストゴーレムは完成した絵が一枚しかなく、それはもう公開済なので、今回はラフ絵です。完成とほぼ同じです。
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【作者】
自作小説1200文字ちょっとの一部です。残りは300文字くらいでしょうか。ここまで読んだ読者は「次に何がおこるか」「どんな依頼をされたのか」「何でも屋は今日どんな仕事をしているのか」について想像するとおもいます。想像するであろうそれらを、幅広い読者(子どもから大人まで、また推理に慣れた人も含めて)がどう想定するか、10通り考えてみて。:
君ヲ 尾行シテイル(1200文字)
君の自転車をこぐ危なっかしい後ろ姿を。
見ている。
高校卒業以来八年間も外に出なかった君は運動不足だ。
ひいひい、ふうふう。
汗をかきかき。
自転車をこいで目的地へ向かう。
(中略・Gemini3.0には読んでもらっています)
喉のどがかわいたか? いや、ここは高校の通学路だった可能性がある。なつかしさで清涼飲料水を求めたのかもしれない。喉を鳴らして飲む君に、高い空が見えただろう。
人生でひさびさに見た空は、どうだ?
引きこもり明けの空は、さぞ青く澄んでいるだろう?
こんな空はもう一生、見ることはないのだ――
【Gemini3.0】
ご提示いただいた小説の冒頭部分は、非常にサスペンスフルで、読者の不安と好奇心を同時に煽る素晴らしい導入です。特に**「最後の空」「高額な報酬」「親への暴力という過去」「何でも屋」**というキーワードが、読者の想像力を様々な方向へ拡散させます。
読者層やその人が好むジャンル(ミステリー、ホラー、ヒューマンドラマなど)によって、この後の展開予想は大きく分かれるはずです。想定される10通りの展開を挙げます。
1. 【王道のサスペンス・ホラー派】復讐代行説
ミステリーやホラーに慣れた読者が真っ先に疑う、最もダークな展開です。
依頼内容: 「息子の殺害(または再起不能なレベルの制裁)」
何でも屋の正体: 実質的な殺し屋。
次に起こること: 人気のない場所で、何でも屋がトラックや車を使って事故に見せかけて彼を始末する。「一生見ることはない」は文字通りの「死」を意味する。
2. 【社会派・リアル志向の大人】強制収容・更生施設説
「引きこもり」「親への暴力」というキーワードから、現代の社会問題を連想する読者の予想です。
依頼内容: 「息子を無理やり捕獲し、スパルタ更生施設(あるいは閉鎖病棟)へ移送すること」
何でも屋の正体: いわゆる「引き出し屋(引きこもり自立支援業者)」の荒っぽい実働部隊。
次に起こること: 待ち伏せていたバンに屈強な男たちが彼を押し込む。「一生見ることのない空」とは、自由を奪われた監禁生活(あるいは厳しい規律ある生活)の始まりを意味する。
3. 【どんでん返し好き】実は守っている説
語り手の語り口が悪役っぽすぎるため、逆に「いい人なのでは?」と裏を読む読者の予想です。
依頼内容: 「息子が自殺、あるいは他人に危害を加えないよう、目的地まで護衛すること」
何でも屋の正体: 親に雇われたボディガード。
次に起こること: 実は彼(息子)自身が何か過激な行動(復讐や自死)に出ようとしており、何でも屋はそれを阻止するタイミングを計っている。「一生見ることのない空」とは、彼が罪を犯して刑務所に入る未来、あるいは死の未来を回避させるため、今の「のんきな空」とはお別れだ、という皮肉。
4. 【SF・ディストピア好き】臓器ドナー・実験体説
「高額な報酬」「縁もゆかりもない」というドライな点から、非人道的な契約を想像する層です。
依頼内容: 「息子を売り飛ばす(臓器提供や裏の実験体として)」
何でも屋の正体: 人身売買の仲介人。
次に起こること: 親はもう息子の更生を諦め、最後に金に換えることを選んだ。彼は麻酔を打たれ、目が覚めると窓のない施設にいる。
5. 【子ども・ファンタジー好き】異世界転生・神隠し説
「古い商店」「再開発から取り残された道」という舞台装置に反応する層の予想です。
依頼内容: 「息子を人間界から追放する(厄介払い)」
何でも屋の正体: 人間ではないもの(悪魔や妖怪の類)。
次に起こること: その古い通りは「あちら側の世界」への入り口。何でも屋は彼が境界線を越えるのを見届ける役目。「一生見ることのない空」とは、現実世界の青空のこと。
6. 【ヒューマンドラマ好き】過酷な自立の荒療治説
殺すわけではないが、二度と家には戻さないという「親の絶縁宣言」と捉える予想です。
依頼内容: 「遠隔地(海外の僻地やタコ部屋労働)への強制連行」
何でも屋の正体: 人材ブローカー。
次に起こること: 彼は拉致され、船や飛行機に乗せられる。彼が向かうのは空を見る余裕さえない過酷な労働環境。「一生見ることのない(悠長な)空」という意味。
7. 【深読みミステリー勢】叙述トリック説
「尾行している」という言葉の定義を疑う層の予想です。
依頼内容: 「視力の剥奪(あるいは感覚の遮断)」
何でも屋の正体: 復讐代行業者だが、命までは取らない。
次に起こること: 親が受けた痛みと同じ苦しみを味合わせるため、何でも屋は彼を襲い、視力を奪う薬品や凶器を使う。だから「空を見ることはない」。
8. 【若者・ゲーム脳】デスゲーム参加説
依頼内容: 「息子を『更生プログラム』という名のデスゲームに参加させる」
何でも屋の正体: ゲームの運営スタッフ(監視役)。
次に起こること: 彼はこの後、何かの会場に誘導され、命がけのゲームに参加させられる。親は高額な参加料を払って、彼が生きるか死ぬかの賭けに出た。
9. 【皮肉屋の文学好き】労働という名の牢獄説
物理的な危害ではなく、社会的な死や変化を読み取る層です。
依頼内容: 「絶対に辞められない超ブラック企業への就職斡旋と搬送」
何でも屋の正体: 悪徳就職斡旋屋。
次に起こること: 彼は自分の意思で面接会場に向かっていると思っているが、実はそこは一度入ったら出られない工場や地下施設。ニートとしての「自由な空」は今日で終わり、という意味。
10. 【斜め上のハッピーエンド?】整形・別人化説
「両親に雇われた」理由をポジティブ(歪んだ愛情)に解釈する場合です。
依頼内容: 「息子を全くの別人(顔も名前も変えて)にして、過去を捨てさせる」
何でも屋の正体: 裏社会の整形医や戸籍ブローカーの案内人。
次に起こること: 彼が向かっているのは闇医者の元。彼は顔を変え、街を出ていく。今の顔、今の自分として見る空はこれが最後。
解説:なぜこれほど想像が割れるのか
作者様が書かれた**「空を見ることはもう一生ない」**という最後の一文の強度が非常に高いためです。これが「死」なのか「失明」なのか「監禁」なのか、あるいは「精神的な変化(社畜化など)」なのか。
読者はこの一文の解釈を、**「親が被害者だった」**という情報と掛け合わせて推論します。「親は被害者なのだから、息子に復讐してもおかしくない(死・苦痛)」と考えるか、「親だからこそ、どんな手を使っても更生させたいはずだ(施設・強制労働)」と考えるかで、物語のジャンルが変わる面白さがあります。
私なら次に何をするか? この10通りのうち、最も読者の予想を裏切りつつ、納得感のあるもの(例えば「3. 実は守っているが、その守り方が異常」など)を選ぶか、あるいは完全に新しい第11のルートを探るお手伝いができます。続きのプロット出しや、特定の展開にした場合の文章のトーン調整などが必要でしたら、ぜひお声がけください。
【作者】
よく読んでくれました! ただ一部分変な読みがあります。空を見ることがないのではありません。「 人生でひさびさに見た空は、どうだ?
引きこもり明けの空は、さぞ青く澄んでいるだろう?
こんな空はもう一生、見ることはないのだ――」 引きこもり明けの空を見ることがないのです。だって八年間引きこもったあとの空は、人生でこれっきりのはずでしょう? でも不穏な感じを残しているのは君の想定通りですよね。
【Gemini3.0】
ご指摘ありがとうございます! なるほど、私の読み込みが浅かったです。「物理的に空が見えなくなる(死や失明)」ではなく、**「8年間の引きこもり生活を経て、やっと外に出て見上げた『あの瞬間の空』という体験は、もう二度と訪れない(不可逆性)」**という意味ですね。
これは非常に文学的で、かつ残酷な表現です。「最初で最後の、純粋な再生の瞬間」を、語り手(何でも屋)だけが冷徹に「これが最後だ」と知っている。この構造が、読者に対する「不穏さ」の質を一段階深くします。
読者はこのニュアンス(物理的な死ではなく、状況の激変)を感じ取りつつも、やはり不吉な予感を拭えません。
