魔女は微笑むは、7本目の短編になるんですが珍しく4万文字弱という長さになりました。
サブタイトルの『It was a rigged game』は仕組まれたゲームだった、ということでほとんどネタバレといってもいい名前にしていました。プロローグの会話は、家政婦の恵美と、みれいの母しずくのものです。
この作品の仕掛けの一つとして、冴木視点で起こる謎とみれい視点で起こる謎、二つの謎が交互に展開する仕掛けになっていますが、みれい視点が実はVR空間での殺人事件だったというのを、最後のほうまでわからないよういわゆる叙述トリックにしています。
実際にVRゲームでこういった推理小説の世界に入り込むのがあるのか分かりませんが、まぁなんとも地味そうです。
そして、冴木サイドのフィギュア消失の推理の中で、ペッパーズゴーストという現象の話もちらりと出ましたが、ディズニーのホーンテッドマンションなどで活用されています。調べてみると結構面白いですよ。
エピローグ。
途中現れるカモメたちがクチバシや喉あたりをつついているのは、求愛行動です。二人の恋模様が伸展するのかという比喩でしたが、事件をつげる電話が鳴ってカモメは飛び去ってしまいます。
最後はどうせならやりたかったタイトル回収をしています。冴木も、満更でもない様子で。
ということで、探偵シリーズを通して少しでもミステリーの良さを感じていただけたら幸いです。読んでいただきありがとうございました。
そして……。
二人が実際の殺人事件に遭遇する別話は、ネオページにて連載中です。
こちらは本格推理となりますのでカクヨムの『探偵シリーズ』とは少し違いますが、登場キャラは同じです。
また試みとして『読者への挑戦』が存在します。要するに、ここまでで犯人を特定できる要素は全部出たから、ぜひ推理してみてねといった具合です。どうぞよしなに……。
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