アメたぬきさん主催のオープン参加型小説に参加してみました。
くわしくはコチラ↓
『【爆笑】都道府県オープン参加小説2:宇宙人侵略その後、各都道府県はどうなっている。』
https://kakuyomu.jp/works/16816452219500906547◇◇
――それはエイプリルフールの出来事だった。
佐賀県独立の報のあと。
続々と他県の情勢が、あるユーザーによって更新されていた。しかし、おれはそんなものは、すべて冗談のたぐいだと思って気にしていなかった。
「ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガ星人? なんじゃそりゃ。ちばけとんな」
サービスエリアで、蕎麦をすすりながら鼻で笑う。せっかく香川に来てるんだからと、うどんを注文したのだが、売り切れだったのだ。
蕎麦ならあるというので注文したが、隣の客が最後のうどんを食っているのを見ると、岡山についてからぶっかけうどんでも食えばよかったと後悔する。
おれは、岡山から香川に向けて児島デニムを配達してきた帰りだった。
あとは瀬戸大橋を渡れば岡山に入る。家族に土産でも買って帰ろうかと、香川の名産をスマホで調べているとき、緊急速報の着信音が鳴り響いた。
――瀬戸大橋、封鎖。四国は日本から独立を宣言し、これよりうどん帝国を建国する!
「いやいやいや。うどんは香川だけじゃろうが?」
思わず声に出してバカにしたのだけど……。
さっきまでうどんをすすっていた客が、突然立ち上がったかと思うと、手を振りあげて叫んだ。
「ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガッ!!!」
――そう。おれはまだ知らなかった。
うどん帝国、その裏側で、四国はすでに宇宙人ゾン・ヴィラン・ド・サ・ガの手に落ちていたということを。
「おえん。本当に瀬戸大橋が封鎖しとる」
サービスエリアからトラックを飛ばして走って来てみると……くそっ、封鎖は事実だったのだ、おれは岡山に戻れない。……いや!!
トラックを乗り捨てると、おれは瀬戸内の海へ飛び込んだ。
警笛の音がする。
必死で波をかきわけ、足を動かして泳ぎつづけた。
待ってろ、家族よ。父ちゃんは必ず、お前たちの元に帰るからな!
◇◇
……というわけで。
まだ香川県が空いていたみたいなんで、書いちゃった、てへぺろ。いちおう、さらっとですが他県の情報も読んではいるものの、整合性は怪しいです。まあ、お許しを。
まだ、空欄県があるようなので、ご興味のわいた方は参加してみましょう! 宇宙人、怖いね。