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プロットしっかり派

起承転結細部に至るまでプロットを組まないと書き出せない人です。
プロットなしに書き出してみても、すぐに行き詰まって頓挫してしまう。

原稿用紙300枚の長編に対して、用意するプロットは30枚分くらいです。
設定資料を合わせると50枚くらい。

プロットを書くにあたって。
起承転結はもちろんですが、絶対に書きたいセリフや言葉はプロットの段階で書き込みます。
それが作品を通底するテーマであったり、そのセリフ自体が執筆のモチベーションになっています。
「このセリフ言わせるまでもう少しだ…!」みたいな。
しかしながら、いざそのセリフを書くべき時、内容が若干変わることがあります。よくあります
それまでに積み上げてきたキャラクター性によって、プロットでは想定しきれていなかった細部が宿ってくると言いますか、そのニュアンスを組み込んだ、より最適なセリフとして描かれることになります。
プロットでは起承転結を追いつつも、主要登場人物がその時どんな考えを持っているかも注視します。
特に主人公には成長してもらいたいので、ストーリーの進行に応じて考え方が変わっていきます。そのターニングポイントがどこにあったのかは、プロットの段階で鋲を打つようにしっかりと留めておく必要があると思っています。

プロットを充分に練って、いま自分が書いているのが全体のうちのどこにあたり、キャラクター達がどこに直面しているのかを俯瞰しないと、どうも安心して書けない。

対して、設定資料、とりわけキャラクターの細部はあまり詰め込みません。
詰め込んでも、結局は物語が進行するうちにキャラクターは変わっていきます。
プロットで規定された通りに行動してくれず、「え、君ってそんな考え方するの」という瞬間があります。
そうなってくるとプロット通りに書くよりはキャラクターに任せた方が、キャラクターが活きてくるような気がします。
「キャラクターが勝手に動き出す」と良く表現されますが、恐らくはそれと同じなのかと。

当然、キャラクターが主導権を握って指先を操作してくるという現象とは異なります。

実際に起きていることは、「ここまでの言動を鑑みるに、このキャラクターにこんな行動させるのはどう考えても辻褄が合わない」なのでしょう。
もっとも、キャラクターが動き出す瞬間は筆が乗っている時なので、冷静に俯瞰してはいないのだけれど。

書き進めながらキャラクター造形を確定させていく際、あまりそのキャラクターの言動には逆らわないようにしています。

そうすると段々、全体を俯瞰するために構築したプロットとキャラクターの行動とが乖離してきます。
乖離が訪れるのはいつも、だいたい三割から半分くらいまで書いたあたりです。

私はそこまでいくと、一旦書いた内容を全て消すことが多いです。
キャラクターが確定した状態で、プロットを軌道修正してから、また1から書いていきます。

とても面倒で冗長な書き方ですが、いまのところ自分に一番しっくりとくる書き方です。



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