まず、この作品のタイトルについて話をしますと、馬鹿は「藤崎ケイ」のことを指しており、煙は「芳野ヒロ」を指しております。馬鹿は文字どおり、煙は死者を意味しており、そんな二人が最後は屋上に立つので「馬鹿と煙は高いところへのぼる」という諺に因んでそのようなタイトルになりました。
しかし今に思い返すと、もうすこしミステリー色のあるものにしておけば良かったと若干の後悔があります。
次に、この作品のコンセプトですが、一言で表しますと、やはり「読み直して初めて読了と言える作品」と言ったところだと思います。つまりは、各キャラクターが取る行動や言動の意味を読み直したときに「そういう意味だったのか」と気付けるような作品にしようとしていたわけです。なのでお暇があったとき、今一度読み直していただけると、より作品が楽しめるやもしれません。
そして、この作品を書き終えた後に抱いた感想として、わかりにくいだろうな、と。
例えば「幕間」は撮影外の視点なのですが、この辺りをもう少しわかりやすく出来なかったものかと。また、結末への運びがやや強引に感じられたりと、コンセプトを重視しすぎたばかりにわかり難くなるという本末転倒な結果になってしまった作品でした。
ただ、完結まで作り上げられたのは満足です。
なので誤字脱字などを発見した際に修正はするかもしれませんが、物語の流れを変えるようなことはしません。
最後に、この作品を読んでくださった方へ、ありがとうございました。
追記。
純粋なミステリーものを期待されていた方へ、紛らわしい「あらすじ」を書いてすみませんでした。