ちょっと長く続いたソーラス迷宮編の箸休めである7章「滅びの王国編」は終わりです。
題名となった滅びの理由はクローナ王子の反乱ではなく、反乱を決意させた事情。
技術発達による交易網の廃止。現実世界でも多々起きて来た問題ですが、19世紀末相当くらいの技術レベルを想定したこの世界でも、馬車にとって代わる移動手段によってそのような問題が多発して来ています。
仮にそのままダイアが即位していた場合、10年と経たずにトイネ王国の現体制は崩壊し、エルフはかつて恐れられた強力な騎馬民族の無法者に立ち返っていました。
ダイアの立場を得たクローナ王子の奮闘によってトイネが救われると信じて……!(丸投げ)
国家存続の危機の説明としての伏線は弱かったし、それを避ける起死回生の策であるクローナ王子のダイアの立場乗っ取り。
ちょっと唐突過ぎてオチとして弱かったかなぁ、とも思うところがあり、完成度としては微妙な気もしています。
明日からは8章『休暇と修行と旅行』を連載します。
お楽しみに!