とはいえ、
相手は膠芽腫(脳腫瘍の中で最も悪性)で、私とは悪性度が違うというか。
最初にぶっ倒れて緊急手術で,全廃(首から下が動かなかった)だったみたいで、相手は5回の再発で5回の開頭手術。
(私も5回の再発ですが、悪性度が違う。でも私も悪性ですけど。脳腫瘍は100種類ぐらいあるんですって←素人の脳腫瘍仲間に言われたので真偽は不明)
Xでお互いに再発してない時に会いましょう、となって西の方に行ってきました。
脳腫瘍の方って、七回の開頭手術とか、もう病名わかりませんとか、グレードも不明、治療法ありませんけど手術行ってきます、とかで、Xでやりとりしても、1年後にそのあと家族から訃報をポストがされていたり。
彼女は、会った時は杖ついて補助具つけてるぐらいで、重病そうは見えなかったれど。頑張られたのでしょうね(私もな!)
で、私が去年の手術の時なんですけど。
最初、再発腫瘍で手術のリスクが高いのと、とにかく手術がしたくなくて、放射線を望んだ時放射線の先生にお願いしに行ったら「放射線当てたら君は確実に両足を失う(動かなくなる)放射線障害というのは、進行性でどこまで進むのかわからない!!だから俺は放射線を当てない!!」と怒られまして。
姉に報告しながら泣いちゃったんですよね。「足、失いたくない!」
たぶん泣いたのは、初発の時に姉に報告した時と、彼が出て行った時と、後は、覚えていない。3回ぐらいかな。
で、手術を見送ったら半年後に巨大化。
先生に二週間まえに「三肢(両足股から下、右肩から下)失う覚悟して」と言われて、この時は呆然として、もう泣きもしませんでした。
ただ、呆然としたままで引っ越しとか色々な準備をして。
仕事で、母乳出ないとか赤ちゃん泣き止まないとかの褥婦さんのケアしながら「辛いよね」と言いながら、(私、”来週の今日(月曜日)”、足も手も失うんですけど・母乳でないとかよくない?)ってちらりとよぎったのも事実。
でも辛いよねとケアしながら思う自分もいたのも事実。なんかもう呆然としながら仕事していました。
さて、その彼女と会いながら、彼女に「先生に手足動かなくなるの覚悟してって言われたんですよ」って言ったら、真顔で「先生が最悪なこと言うのは当たり前じゃないですか」
「何を悩むんですか?」
私がそう言われたことを衝撃だったことを不思議と思うような言いようと、表情で、何か違う、と思いました。
「何がショックなんですか?それで手術を迷うんですか?」ということを言われて、衝撃でした。。。
普通の人だったら、手術後目を覚ましたら四肢失っている、そんなこと言われるんですか、とそりゃショックうけるよねとなると思うのが、もうそんなのを通り越しているのかはよくわかりません。
私も入院前日まで仕事していたので、仕事後に逃げ出そうと画策して、もしくは死のうと鞄にベルトを突っ込んで、首つり場所を探したのですが、田舎の癖にバス停付近が降りる人が多くて、結局いい場所がみつからず!
入院当日飛行機で逃げ出そうとしたのに、親に車で病院まで送ってやると言われて、これは逃げ出し防止をされているのか、と疑いました。
まあ、腫瘍は残っていますが、とりあえず大きいのは取り、いくらかの余命は伸ばしてもらったので今はやってよかったとおもっています~。
エッセイに書けばよかったですね、長い。
(逃げようなんて、ひくかもしれませんが、目が覚めたら手足が動かなくなっていますよ、と宣告されていて入院・手術室に向かうのはなかなかできませんよね)
彼女と会って気づいたのは、私の方が歩くのは早いので、つい私の方が先を行ってしまうというか。
電車でも私が先に手すりにつかまってしまって(私の方が動きが早い)
ごめんなさい!
相手も気遣いつつ、私も手すりにつかまらねばいけない!と悟りました。
気遣いが私できていない!と気づかされました。
健常者ならば、あちらに全面的に譲ってとなりますが、私は私で先に自身を優先してしまうので、なかなかこれって難しい。
これまで「まだ歩ける?大丈夫?」と友人に聞かれる時があって、「あ、私気遣われていたのか」と今更気づきました。
彼女が「この言葉が出てこない、とかできなくなったことを意識するたびに、面白い」と言われて。でも表情を見ても、本音なのかもよくわからなくて。
私も「私頑健だから。メンタル超強いから」と友人たちに散々言って来たけど、友人たちを困惑させていたのだろうかと自分を振り返ってしまいました…。
どうでもいいですけど、前から思っていましたが、バイオレンス小説(戦争とか銃器を扱うもの)って日本(アメリカも)多いけど、果たして戦争を行っている国の方に娯楽として書いているこの国って何なんだろうと。そういう意味で、私は死に意味を持たせない異世界転生は苦手です。「死」という大きな「鍵」をうまく使ってほしいなと思います。でも、私もこんな病気になる前、異世界転生が流行る前に書く話は、別世界に行く話を考えていたので仕方ないでしょうね。想像力の欠如。