どうも。あばらでございます。
奥義その二と言っていますが、その一は皆様覚えていらっしゃいますでしょうか。241217で語った『こんにちは斬り』という、一体どこで話数を区切っておくかの目安の話です。
そしてこのノートで紹介するのは! 今日ついに完成した第二の奥義、『ああついに斬り』です!こちらも話数をどこで区切るのかの目安の話になります。
昨今のweb小説界隈、いや現状の創作の世界は、『次の話への引き』がどんどんと重要になってきております(多分)。そしてweb小説なんかは1話3000字以下くらいがちょうどいいという環境、つまり3000字ごとに『引き』を作らなければいけません。
くっ! この環境、『こんにちは斬り』だけじゃあ乗り切れない……! あの奥義は『新しい状況やキャラを『こんにちは!』って言わせたくらいで区切るといい』っていう話で、でも新しいことなんて3000字間隔でぼこぼこと出せません。
ということで編み出しましたこちら、『ああついに斬り』!
簡単に言いますと「あぁ、ついに真相が分かるのか」や「あぁ、ついにアイツの実力が分かるのか」や「あぁ、ついにコイツとアイツが出会っちまうのか」といった具合に、『あぁ、ついに次の話で○○が分かるのか』と思わせる、そこで区切るという奥義です!
でも注意して欲しいのは『ついに結末が分かるのか』ではありませんからね! ついに気になっていたあの情報が分かる、これが理想です。ただ『ついに真相が分かるのか』という部分での区切りもありますが、こちらは『情報が分かること』が『結末』だからOKなんですよ。つまりその……作品の流れではなく、情報が開示されること、その部分で引きを作るのです!
例えば「あぁ、ついに戦いの結末が分かるのか」で次に引っ張るのは違います。何故なら普通の引きだから。予想できるのが勝つか負けるかという二択なので引きとしては強いと言えません。ですか「あぁ、ついにアイツがどうやって戦うのかが分かるのか」と、そうなれば事前の情報から読者には色んな予想が生まれ、続きが気になるという……こういうことです!(説明放棄)
そもそも自分、個人的には『さぁ! 起承転結の結はどうなるのでしょうか!』という引きは弱いと考えているんですよ。まぁ、他にどうしようもないからやらなきゃいけない時はありますけど。
ここから別の話になりますが……。
自分が思っているのは『起承転結の転で区切って結を気にさせる』よりも、『起承転結の次の起承転結の起で区切る』の方が強いであろうということ。
どういうことかと言うと、例えばたたいてかぶってじゃんけんぽんってあるじゃないですか。
その話を書くとして、まずはじゃんけんに勝つかどうかというところで「さぁ! 主人公くんはじゃんけんに勝てたのか!?」という結を気にならせる引きではなく、この話で既に『じゃんけんに負けた』という結の部分を書ききって、そして次の起承転結、ハンマーを防げるのかというのがあるわけですが、そこで「敵くんはハンマーを素早く手に取った! 主人公くんはあまりの速さに焦る! さぁ、どうなるか!?」という、じゃんけんの結のさらに先、次の起承転結の起の部分で区切ると、こちらの方があばらは良いのではないかと思うのです。
そう思う理由としては二つあります。
まず一つが、予想できる範囲の広さです。
起承転を書いて結の前で区切ると、結だけが気になるじゃないですか。しかし起で区切っておけば、承転結が気になるという、つまり気にならせる範囲が広くなることが理由です。広いと当然予想も多岐に渡り、予想した分だけ答え合わせをしたくなるのが人間ですから、狭いよりは広い方が続きを気にさせやすいと思うのです。
さらに言えば、予想が単調にならないのも良いポイントですね。結の前で区切ってしまうとどうしても「さぁ、ここで裏が出るか! 表が出るか!」という予想のさせ方になってしまい、単調になってしまいますが、起で区切るとそれでは終わらない予想を読者に促すことが期待できます。
二つ目の理由は、単純に1話の満足度が高くなるということです。
起承転で区切って結を気にならせるやり方は、つまり結を『次の話への引き』で消費するわけなのですが、個人的にはこれはもったいないと思うんですよ。
だって、それは結の次の起でも同じ役割を果たせる上に、結は引きになるだけじゃなくてエピソードの満足度を高める効果もあるからです。
何が言いたいかというとですよ。エピソード起承転結を全て書ききって、そのエピソードの満足度をフルで読者に浴びせた後に、次の起で引きを作る方が、とっても効率が良いのではないかということです!
次の起を引きにしておけば、結はエピソードの満足度を高める方向に消費できる。うん、これなら無駄がない!
以上のことからあばらは起承転結の次の起で区切る、これが良いと思いますね! そしてこの区切り方は色んなパターンがあると思っていまして、あばら流構成術の『こんにちは斬り』も『ああついに斬り』もそのパターンのひとつやふたつです。
これからもガシガシと奥義を見つけていきます!
ということで、語ってしまいましたが……。こう見えて自分、結構色んなことを考えながら作品を作ってるんですよ! 結果こそ出てませんが……。
というか、こういうの考えるの好きなんですよね! 作品をどれだけ良く仕上げられるかのやり方、それを築き上げるのが好きです! 自分の思い通りに作ってるものの完成度を高くしていくの、気持ちがいい! ここでばーっと書いたのもそれの一環ですね。
あぁ、物語を書くのってやっぱり楽しいです!
うおおおおおおおおお! 面白いのを書くぞおおおおおおお! と、やる気を充分に保っておきましょう!
ここまでお付き合いありがとうございました!