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「あなたの×××を吸いたい!」完結あとがき

「あなたの×××を吸いたい!」完結です!

まずは、最後までご覧いただいた方に御礼申し上げます。本当にありがとうございました!
「まだ途中だよ?」なんて方や「少し興味出てるかも」なんて方、ぜひぜひお読みくださいませ!

さてさて、強たちの物語、いかがでしたでしょうか? 楽しんでいただけたでしょうか?
下品?
アホらしい?
ちょっと切ない?
どれも正解です! どう感じていただいても筆者は大満足です!

蛇足とはなりますが、拙作の中でも最長となった本作、いろいろと思い出深いので、以下、裏話的なあとがきを残します。

〇「オナラを吸う」という元ネタ
筆者が強たちと同じ高校生の頃、仲間と筆者はとある妄想話で盛り上がっておりました。

~~~~~~
有名な某「奇妙な冒険」の世界観上で新たな敵!

プゥ
「『オナラを』……『した』な?」
ドドドドド…
「『屁』が……なぜ今、『屁が出る』んだ?!」
ズギュウゥウウン
「な、なんだ?! 『急に倒れた』ぞ?!」
~~~~~~

もうね、大爆笑でした。部室内で、そんな話をしては笑いまくってました。
今ではぜったい、こんなくだらないこと思いつきもしませんね。

そんな高校時代も遠い過去になったある夜、床に就いた暗い室内で「なんか面白い話のネタないかな~」と考えてたところ、この思い出がふと蘇りました。
「これで作話できんじゃない?でももうひとネタ……」
そうだ。
女の子がオナラ吸ったら面白いんじゃない?
そしたらラブコメがいんじゃない?
と、トントン拍子に主だった筋が出来上がりました。部活仲間よ、ありがとう。
会話劇主体になりそうだからウェブ小説がいんじゃない?(偏見)
とも考えたため、筆者がウェブ小説を始めたのはこのお話のおかげになるのです。(それまでは公募に投稿しかしてませんでした)

〇「無双」か「一撃必殺」か
着想はトンチキ武術でしたが、「ラブコメ」というジャンル構想が持ち上がってから、筆者の中では「ラブ」をメインにしようとの想いが出来ました。
コメントでもいただけましたが、「オナラを吸う」で無双乱舞するコメディ全振りの選択肢もありましたが、ラブのストーリーを進めるのにどうだろうかとの迷いもあって、結局のところ混然となった形に。
ですが、一撃必殺として「オナラ」を出させるまでの奮闘劇はシリアスの中に滑稽さがあってよいものになったかな、と満足しております。


〇登場人物たち
主要人物の名字は筆者に縁がありまくる東北のとある地方の地名、河川名から取っています。
すべて「水」のイメージから来てます。
特定しやすいのはソフィーの名字。字面が美しくて採用。

・逢瀬強
チームあな吸いのポエム担当。
作話に入る段階で彼にはある宿命を背負ってもらいました。
それは、「劇的には強くならない」。
強くなりたいと願いつつ、どこまで行っても一般人。けれど彼なりに精神面で成長していき、自身の不得手をしっかりと自覚し、敵に対する。恋をする。そんなのを描いてみたかったのですが、彼がたどりついたのは「デレ魔人」でした。どうしてこうなった?
けれども彼女の隣には、やっぱり強が似合うような、そんな気がします。
ちなみに彼の外観の描写は「ぜったいにしない」と決めて話を書きました。
彼の一人称というスタイルなのと、読まれる方の身近な存在として補完してもらいたいとの思いからです。

・阿武隈すい
チームあな吸いのあちゃペロ担当。
作中で強が感じたとおり、強いけど弱い。
だんだんと幼くなっていくサマに「これでいいのか?」と筆者に疑問符をつけた存在です。でもいいんです。すいだから。
ソフィーの登場後、強への迫り方に積極さが減ったような気がしますが、いいんです。すいだから。
自己本位が目立ちますが、強への愛は大きかったんだな、と。それがゆえの葛藤かな、と愛しいキャラです。
ちなみに彼女はカップアイス派。ハーゲンダッツは恐れ多いと思ってるタイプ。

・笹原詩織
チームあな吸いの姉御隊長担当。
強とは違った意味で一般人。名言メイカー。基本的にはボケないようにしてたつもりなんですが、いつの間にか変貌系のボケには彼女が必須になりました。
四、五章あたりでは「なにこの天使?」と筆者を戸惑わせましたが、「天使」の役目はアルファに受け継がれました。
序盤~中盤の強の牽引役として、姉御肌全開でしたね。それでいて、内心は乙女全開。愛いヤツです。
彼女の外観描写もほとんどしていません。強と詩織は一般人、対するすいたちは「別の存在」としたかったのですが、彼女は長年の空手鍛練と生まれ持った素質で完全にソッチ寄りになりましたね。

・香久池ソフィア
チームあな吸いのセクハラ担当。
ヴィジュアル面では他の追随を許さない(という設定)。いつのまにか誰よりも日本語慣用句を使いこなす才媛。口は悪いわ、セクハラするわ、すいに次ぐ地力でバトルのカギを握るわ、空気は的確に読めるわ、ロシア語全然使わないわで愛すべき万能選手。
精神的には彼女がいちばん大人っぽいのですが、時折見せる強へのいじらしいカンジが……。
ぜんぜんありませんね。セクハラだけですね。でも、彼女がメインのあるシーンは、今作中、筆者が一番好きなシーンです。

〇舞台
東北のとある県の主要都市のひとつ、水無市。人口三十万、駅前周辺はドーナツ化現象が顕著なものの、飲み屋や飲食店、ワワフポ事務所など、怪しげなお店はいまだ健在。
もちろん、元ネタは前述の筆者に縁ある町です。千代や富耶麻はそのまんま。

〇筆者のおすすめシーン
「あな吸い」は、最後までお読みいただけた方ならお分かりになるでしょうけども、「章」が本来の「話」的な扱いで、「章」ひとつにつき、「バトル」と「ラブ」が最低ひとつずつ入っているような構成です。もちろん例外もありますが。戦隊ものとかの構成をイメージしてます。
そんな中、おすすめのシーンをいくつか。

・バトル
第二章、サムウェイ戦です。
筆者の頭の中では完全に映像再生されてて、跳躍するすい、強と詩織が彼らなりに敵に対処していく。叫びっぱなし、吠えっぱなしですっごい胸アツなんですが、文に起こすとそれがどうにもうまく表現できていないですね。力量不足です。バトル、肉弾戦の躍動感って難しい。
第七章のバトルはこの描写へのリベンジを兼ねましたが。これも難しかった。
「ネコのワルツ」は正式な屁吸術でなく、すいのオリジナルなネーミングです(単なる「失魂」の連発)。

・ラブ
第八章、副題「Over the Floating」です。
これも情景が頭の中にあって、夕焼けと、夕日をキラキラと反射する川面と、浮島と、そこに座るふたり。隣には浴衣を着た少女、と、すっごいキレイで、すっごい切ないんですが……。力量不足ですね。
「ラブ」での今作中の重要シーンのひとつということで四回ほど書き直した覚えがあります。
最初は後半の「強」のシーンはまったくありませんでした。ですがあとになって、この時点の強ならこうなりそう、と追記。
結果、両者ともに切なくのシーンとなってお気に入りです。

・コメディ
第七章幕間、新幹線内の出来事です。
筆者はこういう、突然にはじまるグダグダ劇が大好きです。中川家のアドリブコント的な。
特に詩織がいい味出してます。
元気が欲しい時、さっくりと読めるので、筆者も何度も見返すおすすめシーンです。


〇ときどき入る拳一のナレーション
これは裏設定で「その時点で拳一本人からコピーされた、ナレーションするためだけの人格」というものがあります。
このときに知り得た情報は、拳一本人にはフィードバックされてません。すいのことをナレーション済みなはずなのに、すいを知らないという、そういう描写がこっそり入っています。
どうでもいい設定ですね。
ちなみに、八章の幕間だけは完全に拳一本人による語りです。

〇続編
人気があったら続編を、というか普通に連載つづけようと考えて伏線っぽいものはいくつか用意しましたが、ひとまず当初構想の「ひと区切り」を迎えた現段階ではすぐに着手する予定はありません。残念ながら、人気にならなかったのでorz
伏線を活かして書けそうな案は。

・全編通して主となる敵を置き、ラブの進展も描く「ダイチの後継者」編
・ソフィー主軸の「吸唇解呪」編
・アルファが銃の腕で成りあがっていく「荒野のアルファ」編
・ダイチの現役時代「ミッションインポッシブル」編
・こじらせた詩織が暗黒面に取り込まれる「シオ(り)の復讐」編(ウソです)
etc.

作中期間は五月~八月なので、年中イベントを絡めきれなかったことも少し心残り。学校ぽいイベント(文化祭)や恋愛イベント(水着・クリスマス・バレンタイン)とか。
読みたい!というご期待あれば沿うような構想はしてみたいかな、と考えております。

〇ご質問とかご感想とか
もしも……。もしもございましたら、お応えいたします。twitter(@bookan6295)でも。
感想も大変嬉しいです。「面白い」、「つまらん」のひとことだけでも筆者大喜び!


〇最後に
長々としたあとがきまでご覧いただき、まことにありがとうございました!
この作品を通して、読まれた方の心になにかひとつでも残せたなら筆者も幸甚の至りでございます。
拙筆ながらも色々なジャンルで、面白いと喜んでいただけるようなお話をこれからも書いていければと考えております。もしも別作でふたたびお目にかかった際には軽くでもご一読いただけましたならさらに嬉しい限りです。

繰り返しとなりますが、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

ブーカン

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