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『カサインの悟り』のテーマについて!

 カサインはカインと似ていると気になっている人もいると思いますが、ご明察の通りカサインとはカインです。物語の主軸はカサインが(何度も)悟ること。ここにはちょっとした言葉遊びがありまして「サ」を取るから「サ取る」。カサインから「サ」を取るとカインになります。(ちなみにベアルはアベルのアナグラム)
 これによって物語のテーマは決定されます。すなわち、(私の解釈ですが)神の寵愛を受けたアベルを見て、寵愛を受けなかったカインが抱いた嫉妬心を描くこと。もっと分かり易く言うと承認欲求を描くことです。それだけでなくカインを救う話を描くこと。もちろん競争心や承認欲求が悪いとは思いませんし、人間にとってある程度必要なのでしょう。
 けれど、行き過ぎるとかえって毒になる。誰の仕事がどうだとか、誰の年収がどうだとか、いかに相手を蹴落とし、ずる賢く、そして悟られないよう先を越すだとか。そういったことに疲れたら、競争から離れる生き方もありではないかと思い書きました。今、苦しんでいる人にとって、離れる足掛かりになれば幸いです。

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