最近のトピックといえば、衆院選がありましたね〜
早朝から遅くまで選挙運営に携わった皆さまはもちろん、投票に行かれた皆さまもお疲れ様でした。
ここは是非、全員をねぎらっていきましょう!
さて、一週間ほど前の近況報告(
https://kakuyomu.jp/users/baribori/news/16818093086927054073)にて、「貘の耳たぶ」を読み始めたと申し上げたのですが、おとついくらいにやっと読了したので、コーフンが冷めないうちに自分の感想をメモります。
職場のイベント対応による疲労もあり、読了までに時間をかけてしまいました。
が、そのぶん長く物語に浸っていられたというメリットもあったので、要は、物は言い様……?
こちらの「貘の耳たぶ」。
第一の主人公・繭子の絶望から物語がスタートします。
帝王切開で出産した繭子が、術後の激痛に耐えながら思い悩み、苦しむシーンから始まるのです。
自分が良い母親になんてなれるはずがない。
この子は自分のもとに産まれたせいで、不幸になるのではないか。
自分は子供を産むべきではなかった。
産めば何とかなるなどと、あのとき何故思ってしまったのか……。
私自身は子供を産んだ経験がないにもかかわらず、この悲痛な叫びにガッツリ心を掴まれました。
このあと繭子はとんでもないミスを犯し、しかもそれをすぐに言い出せなかったことで、どんどん取り返しがつかなくなっていきます。
あーーーヒリヒリするーーー!と思いながら読んでました。いやほんと天才だった……
この繭子さん、私からすれば憎めない人なんですけど、読む人によっては、ありえない!と感じるかもしれません。そういう、読み手によって受取り方が異なるのもまた、よきです🙆♀️
そして繭子を第一の主人公というふうに書きましたが、このお話は、大まかに2部構成になってまして、
郁絵さんという人が第二の主人公にあたります。
つまり後編の主人公(語り部)です。
繭子が陰なら、郁絵が陽。
この人はシゴデキ保育士で、母親としても良いお母さん。
もうストーリーの冒頭で明かされるので書いてしまいますが、郁絵は繭子の被害者なんですよ。
……被害者のうちの一人と言うべきでしょうか。
このとき、読者の視点ではもう全ての真相を知っている状態なのですが、「こ、これどう着地するんだ……」と最後までハラハラドキドキでございました。
芦沢先生の作品は、「読んでいるといやな気持ちになってしまうのに、面白くてページを捲る手が止まらない」という感覚が味わえて好きですね(※全てがそうではないです。爽やかな作品もたくさんあります)!
先生自身、ご自身の怖いものや向き合いたくないことに向き合い、苦しみながら執筆されているそうなので、読者の感情に訴えかけてくるのもホンッットにうなずけます。
思うままに書きましたが、以上が「貘の耳たぶ」感想のメモでした。
表紙以外は何も見ずにとりあえず書いているので、なにか間違いが見付かったらこっそり修正するかもしれません。