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「日向にいる」が完結しました(2022.5.9)

いつもお世話になっております。夏迫杏です。
4月10日よりカクヨム様およびエブリスタ様にて連載させていただいておりました小説「日向にいる」が本日の更新をもちまして完結いたしました。いつも読んでくださっていたみなさま、気にかけてくださっていたみなさまにこころより御礼申し上げます。この度は誠にありがとうございました。

2021年の夏、いろいろとおもいついているけれどなにから書けばよいものかと迷っていたときに、わたしの勤め先に来店されていた学生さんが「けど罹ったとかよう言えへんかって」と仰ったのがふっと聞こえてきて、この小説をいま書かなければならないと天啓を受けたような心地がしました。自席で仕事をしていたので、学生さん同士で会話をしていたのか、それとも就職関連の講座の担当者に相談していたのかもわからず、ましてや誰に・どこに言えなかったのかということも不明です。ただ、その言えなさによって苦しむようなことが、なにかを諦めざるをえないような状況に陥っていたのだとしたらとおもうと胸がぎゅっとして、いてもたってもいられないきもちになりました。わたしが小説を書くことで誰かのいたたまれなさを代弁したり、窮地から救ったりすることができるわけでは決してないのですが、この状況下によって湧き起こった感情や感覚、感触を、すこしでも書きとめて表現することができていればいいなとおもっています。そして、わたしの勝手な想像による心配がすべてはずれていることを祈っています。

「日向にいる」は今後加筆修正を行ない、11月5日開催の第4回紙本祭にて新刊として刊行いたします。新人賞の規定枚数や締切との兼ねあいで省いた場面がいくつかあるので、そちらを納得のいくまで書きこんでから製本する予定です。完全版の完成をどうぞお楽しみにお待ちくださいませ。

次回作の予定ですが、5月16日よりエブリスタ様にて「未明の歌」(https://estar.jp/novels/25756263)の連載を再開いたします。女子高生が憧れの先輩に連れられて逃避行をするはなしです。ご興味がございましたらお付き合いいただけますと幸いです。
(以降はカクヨム様・エブリスタ様ともに連載の予定はしばらくございません。冬ごろに長篇の新連載をはじめられたらよいなあと考えています)

じぶんが想像していたよりも多くのかたが「日向にいる」を読んでくださり、たいへん嬉しく、幸運におもっています。この小説にとって恵まれた瞬間をほんとうにありがとうございました!
わたしたちのいる世界が、由麻たちのいる世界が、すこしでもはやく回復していきますように。
今後ともなにとぞよろしくお願い申し上げます。


2022.5.9 夏迫杏 拝
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