明けましておめでとうございます。
そういえば正月の空気って不思議だなぁと思います。だいぶ前、大晦日の夜にバーで書き物をしながら年を越したことがあって、帰りに町で一番大きい神社の近くを通りました。私は初詣には行かないので、道の反対側を歩いて帰ったんですが、向こうには独特の、華やかで厳かで、そして楽しい雰囲気がありました。雪のちらつくキンと冷えた空気には、確かに良きものがあって、なんとなく羨ましかったなぁ。
「孤独は何色をしている」という問いを昔作品に書いたことがあるんですが、初詣の行列のそばを帰った、あの時の孤独は雪の色をしていました。孤独は時に、マックポテトの塩味であったり、木々を渡っていく風の音であったり、雪の中に吐き出される見知らぬ誰かの吐息であったりします。
そういうものも、きっと人生の一部なんでしょう。