東京は新緑で曇り空です。しかし明日からは暑くなるっぽくていやだなー。去年の夏、いっぱい更新しながら蚊と格闘していたことを思い出して早くもブルー。今年は何か対策をしよう…
というわけで久しぶりに「黒犬と山猫」のおすすめBGM紹介です。
今更新している新しい章なんですが、ぴったりのものがありまして。
自身の内面とゆっくり向き合うのにふさわしい、まったりとしていて、癒し系で、かつ、時々鋭く儚く…という曲…というかアルバム。
例によって私が好きなボカロ作品なのですが、keenoさんというボカロPの方の曲です。アルバム「in the rain」と「before light」なんですが、後者の全曲クロスフェードがあったので貼っておきます。
公式MV(■をhにしてね!)
■ttps://www.youtube.com/watch?v=cybDXGpeA0M
お聴きいただくと分かるのですが、この方の曲、どれもすごーく似たような雰囲気。なのでアルバムを聴いていて、ずーっと雰囲気が変わらないという利点があります(?)
そして、まったりと柔らかく、少し傷心の雨の日の午後なんかにホットミルクか紅茶でも飲みながら聴きたい感じ…なんですが。
たまに「いっそ殺して」とか「身体を重ねて」とか「絡み合う舌」とか、ややアダルティな歌詞があり、ふんわりした少女らしいミクさんの歌声とのギャップにどきん!とします。
清楚×生々しい性(生)の感覚はまさにセーラー服と機関銃といった対照性がありますが(古)、しかし曲自体はずーっとやわらかいため、歌詞をよく聞いて初めて気づくという。
そして、今回の章は、「幼さ」「子どもっぽさ」「感情」「かくしごと」「傷」みたいなキーワードがあり、これだなーと思って上のアルバムを聴きながら書きました。逆に、それ以外の時に聴くとどこまでも堕ちていく感じがあり、聴けないアルバム(笑)
さてついでにもう一つご紹介を。
またボカロなんですが、こちらは、「黒犬と山猫」を書き始めたばかりの時に、ずーっと聴いていたアルバム。聴けば心は冬の西新宿。ぼんやり構想してた時から、これを聴くとイメージがまとまるなあと、道しるべのように聴いてました。
曲の紹介はややこしくなっちゃうけど…
「ストロボハロー」という椎名もたさんの曲(初音ミク)なんですが、これを市蔵さんという方がリミックスし、雪歌ユフ(せっか ゆふ)ちゃんというウィスパーボイスのボカロ(厳密にはボーカロイドではない音声ソフト)に歌わせたもの。市蔵さん×ユフちゃんのリミックスアルバムがあったんだけど今は見つからない…(この曲はそのアルバムの冒頭)
「ストロボハロー」
公式ニコ動
■ttps://www.nicovideo.jp/watch/sm15523227
keenoさんのまったりアルバムに比べ、ピコピコとして速い。そう、「黒犬と山猫」の初期は読み返すと非常にせかされるような、実況中継のようなスピード感がある(妙に体言止めで短文で拙いだけ)。でもたぶん聴いてる曲が反映してたんだと思う。
曲は、全体的に静かなんだけど、ちょっと内側に強い意志を感じるし、冬の冷たい風が頬を切るようなぴりっとした鋭さがある。それはどこかしら社会への反抗や風刺を秘めてる感じで、拗ねたり気怠かったりもするけど、ほんのちょっと「自分の足で歩いてやる…!」って決意も感じさせる。他の初期ボカロ作品の、わりとストレートな若者らしい反抗心と少し違って、社会人5年目の拗ねた山猫にぴったり当てはまった曲です。
いっちょまえにスーツを着てどでかいオフィスビルを闊歩しているけれど、仕事に打ち込むでもなく、友達や恋人がいるでもない日々。それでも学生の時みたいに、もう親や学校のせいには出来ない。自分の生き方を自分で決めなきゃいけない。
「単調な日々の中で、ちょっと色めき立つような事態!?」を示唆するような曲で、「黒犬と山猫」の最初の冬をリード(越冬?)してくれました。
ってなわけで、久しぶりの曲紹介でしたー!