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「ま、待てっ」

 目の前を這いずり回る蛆虫……いや確か勇者だったか? この俺を魔王城で置き去りにして逃げやがった蛆虫は。
 無論俺が生きているという事は、これを見ている者なら判るだろう。今蛆虫を触れもせず瀕死に追い込んだ圧倒的な力に目覚めたとでも、俺の横にいる女魔王に気に入られたとでも、好きなように想像してくれ。

 「お、俺は勇者だっ! 俺を殺すと魔王を倒す事が出来ないぞ! それでもいいのかっ!」
 何か雑音が聞こえるが、もう俺のものになった女魔王を倒す事はしないし、そもそも蛆虫が勝利したとして人類にとっても明るい未来など待っていないだろう。

 ……そもそもこの蛆虫は、女魔王に勝てるのか? 彼女が例え無防備に寝ている所を襲っても毛ほどの傷も付かないと思うのだが?

 女神に聞いてみる。
 「お答えします。今から150年後、女魔王が少しだけ油断した時に持っていたティーカップを落として足の指先に傷が付きます。もしそこに近付けて、蛆虫ゲフン、勇者だけが扱える毒を流し込む事が出来れば、そのスリップダメージで850年後に彼女は弱ります。そこで彼女の足元で蹲ればもしかすると引っ掛かって転んで頭を打ち、倒す事が出来るでしょう」

 「……詳しく聞いてなかった俺も悪いが、まずこの蛆虫は150年生きるのか? 子孫とかじゃなく? ふむふむ、人類最高齢が130歳くらいだし頑張れば生きるでしょう? その後の850年も? まあいい、そもそも150年後じゃまだまだ女魔王も全盛時だろうが、そのティータイムか? に何故近付けるのだ? え? 四天王始め魔王軍の配下3万人が全員里帰り等して魔王の半径10kmにいないという奇跡が起きれば出来る? どんな過疎地帯だよ。そして女魔王の目の前で蹲ってるのにそれに引っ掛かるとかどんだけレアケーs(ry 」

 「あ、もう終わったのか? 話が長くなりそうだから先に蛆虫を殺しといたぞ?」
 女魔王は俺に向かってにっこりとほほ笑んだ。まあいいか、これからご褒美セックスだ。後心配性の女神よ、お前もお仕置きセックスな。

5件のコメント

  • 唐突にまた、面白いのをこんなとこに載せちゃうなんて……(´・ω・`)


    にしてもスリップダメージだけとはまた気の長い……(・ω・)

    ともあれ蛆は排除排除

    ご褒美はいただけるようなのでヨシ!
    お仕置きもまたヨシ!(?)
  • つ。
    続きはどこで観れますか(*´﹃`*)
    課金すれば良いですか?(*´﹃`*)
  • 火ノ鳥 飛鳥さん、いや作品として発表するにはいささか自分も良心が働きますのでね^p^
    過去の近況ノートにて同じ様なシリーズが何個か載ってますのでどぞどぞ

    スリップダメージ、最近のブラゲとかでも実際のダメじゃなく毒ダメージで倒すとかありますしねー 毒じゃありませんがアイギスのラピス様とか有名かと(自分はちびラピスしか持ってませんがorz
    女神はご褒美の為、あえてこんな蛆虫を勇者に仕立て上げた可能性も微レ存!?


    大入圭さん、またセクロス特化の短編をノクタにでも載せようかしらしら^p^
    それはそうとkknはいつでもお待ちしておるます^p^ kkn専門にエロ小説書こうかなー
  • おもろいですがな( ;∀;) どんな奇跡の確立の話を女神さんはしているやら、却ってその生真面目な性格が気になります。お仕置きセクロスはそう言う子だと、ああ、つまりゲフン! 
  • うふふ 好評な様で何よりです^p^
    そのうち天界で腕立てや腹筋をして能力値を鍛えて、レディ・パーフェクトリーとなったら倒せるかもとか言い出しそう(慎重勇者ネタ

    お仕置きセクロスの為にわざと……ナ、ナンデワカルンダー
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