まず、ごめんなさい。m(_ _)m
GJ部復活! と喜ばれていて、ガッカリしちゃった方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これには理由があるのです。
GJ部の復活を望まれる声は、前々から届いていたのですけど……。
「卒業」という、完全無欠の形で美しく終わっている「あの物語」を、ただリブートさせたのでは、それは死体繰りにしかなりません。
そうして安易に望まれるまま物語を提供したとしても、読者の方々が本当に望まれているものには決してならないと、作家として、確信しております。
GJ部が生き返るわけではない。あくまで死体が動いているだけ。「ゾンビ」か「フランケンシュタイン」が生まれてしまうだけであると……。
GJ部をやっていたころ、当時の担当編集さんに、叱られたことがあります。
僕は編集さんに「GJ部ロスタイムを2巻3巻と続けていきましょうよ~、なんならいっそシリーズ化もしちゃいましょうよ~」と、ぐずぐず、うじうじ、言っていたのですね。
新しいものをはじめて、売っていける気がしなかったとか、そういう不安なんてものもあったんでしょうね。
GJ部という人気コンテンツに、自分が依存してしまって、だめな作家になりつつありました。
しかし、当時の編集さんは、「それはあかん」と、びしっと叱ってくれたのですね。
「それでは単なるファンサービスにしかならない」
「ファンサービスを永久に続けていっても、作家もファンも幸せにならない」
「作家は新しい読者を得られるものを書かねばならない」
「ファンサービスと新しい読者と両方獲得できるものを書かねばならない」
――と、教え諭していただきました。
中等部のときには「妹たちを主役にした新しいGJ部」として、「よし、やろう」と言ってくれた編集さんですが、このときには、頑として、止めてくれました。
まさしくこのときの新木は「死体繰り」をしようとしていたわけです。
そこで新木は目が覚めまして。無印GJ部ファンのための「ロスタイム」は1冊きりと決定されたわけです。
……で、7年が経ちまして。
ついにリブートさせる「アイデア」が降りてきてくれました。
このところ、ラノベ業界では「ラノベ作家もの」を多く見かけるようになっています。なんか3つも4つも5つも出てきています。
それを見ていた新木は、「自分ならこう作る」と考えていまして――。
それは「部活動でやってる、高校生たちの、ゆるふわ作家もの」というものでした。
それをするなら、登場人物の書いた作中小説も載せたら、おもしろいなー、と、そこまで考えたところで――。
そのアイデアと、GJ部復活とが、化学反応を起こしまして――。
激しく火花を散らしながら、結合しました。
「作中小説」という形で、「GJ部」や「GEφグッドイーター」を書く。
そうすれば動く死体のゾンビではなく、生前そのままの「生きている形」で、再びまた皆様の元にGJ部のあの連中をお届けすることができる。
――と。7年間かけて、ついに「方法」が見つかったわけです。
なので即座に、寸刻も無駄にせず、可及的速やかに実行して、「連載」を開始したわけであります。
頑張れば、ちょうど7周年の3/18に連載開始できる!
と、わりと無理くり、スケジュールに都合をつけまして……。書きましたー! ノリノリでしたー! 楽しんで書きましたー。
ちなみに「GEφグッドイーター」という話は、GJ部のキャラ配置をそのまま適用した異世界ファンタジー飯テロ小説でして。部長にしか思えない人と、紫音さんにしか思えない人と、全員、出てきます。
あと十数話ほど待っていていただければ、そちらの回も出てまいります。
期待されていた「GJ部」の連載ではなく、KB部の連載であったことに、お怒りのかたもいらっしゃるかと思います。ガッカリされてしまった方も多いと思います。
ですが、もうしばらくは――。
できれば長い目で連載を見守っていただけると嬉しいです。
GJ部のあの子たちの保護者代表、新木伸として、お願い申し上げます。
あと、心配される方がいらっしゃるかもしれないので、ここははっきりと書いておきますが。
関連する担当編集部の許可は、いただいております。(カクヨム運営も含む)