本日の更新をもちまして『千刺万紅』は完結となります。
しかし、多くの語られることのなかったエピソードがあるように、物語が終わっても機械仕掛けの青年シスルの日常――一度は死を迎えたはずの人物にとっての「後日談」は続きますし、シスルが関わった女たちの物語も、シスルの視界の外で続いていくことになります。
そんな彼らが生きる「終末の国」の一幕を切り取った物語、少しでも楽しんでいただけたなら幸いであります。
本作でシスルや彼女らの物語に興味を持ってくださった方は、過去作『音律歴程』も覗いてみていただけると嬉しいです。
(実際には『音律歴程』の方が『千刺万紅』より後に書いた話ですが)
『音律歴程』は、とある「運送屋」とその護衛であるシスルのやり取りを主軸に、やはり「終末の国」に生きる人々の物語を断片的に綴っています。いくつか重なる部分があったり、新しい発見があると思いますので、是非そちらでも終末の国の空気を楽しんでいただければ嬉しいです。
それでは、また次のお話でお会いいたしましょう。