• ミステリー

”夏”について

 カクヨムは、どうやら初めてみたいなので、「初めまして。よろしくお願いいたします」です。

 初投稿した「忘れられた夏」は、もともと別のサイトで公開した「天使の修復」を、『2020夏物語コンテスト』向きに改稿したものです。

 この「天使の修復」は、小説家原田マハで有名(?)な”アート小説”というジャンルに挑戦したものであり、構想段階の長編「妄想探偵ネオ」のラフスケッチの一枚、のような作品です。
 作品のモチーフ、フェルメール「窓辺で手紙を読む女」の背景にキューピッドが描かれていたというのは、去年新聞で読んで作品に使えないか、と思っていました。
 当初案では、天使の目撃がS氏・洋子夫妻のみならず、長男隆くんも乳児記憶として持っていたという展開でした。しかしこれでは話として現実離れします。そこで隆君を遠くにいる設定に変えました。

 さて、“夏”という言葉から、いつも連想するフレーズがあります。

   「夏は単なる季節ではない。それは心の状態だ」

 これは片岡義男の小説「彼のオートバイ、彼女の島」の一節ではなく、表紙の一節に本人が入れたらしいのです(片岡義男.com)。
 いつ、この一節に出会ったかは覚えてないけど、印象的なフレーズなので、ずっと覚えていて、自分の中では、夏の定義、みたいなものになっています。
 そのフレーズを心の片隅に置きながら、2020年の夏を想い、改稿していきました。
 次にタイトル「忘れられた夏」についてです。これは最近見たテレビ番組「スローな武士にしてくれ」が面白く、挿入歌、南佳孝「スローなブギにしてくれ」も印象的でした。そこで南佳孝のCDを探して借りたりしました。そこで知ったのがアルバム「忘れられた夏」です。
 でも「忘れられた夏」という曲自体は聴いていません。聞いたことがあると思うんですが、レンタルされてないようで、YouTubeにも無料公開されてないようです。
 ちなみに「スローなブギにしてくれ」は片岡義男の小説でもあり、映画化のテーマ曲名でもあります。片岡義男と南佳孝がつながりました。
 自分の中では「原田マハ」+「片岡義男」+「南佳孝」=短編「忘れられた夏」です。
                2020年5月13日

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