◆基本的に貴族階級出身者には『フォン(Von)』の称号が苗字の中に付けられる。
◆勲功を上げて、平民から騎士や高官の地位に着いて貴族に成り上がった者には『エーレ・フォン(Ehre・Von)』の称号が苗字の中に付けられる。
◆公爵位には『リヒト・フォン(Licht・Von)』の称号が苗字の中に付けられる。
◆王家、または王家に連なる大公家、古の時代から神職を代々受け継ぐ神官/巫女の家系には、『グロース・フォン(Groß・Von)』の称号が苗字の中に付けられる。
◆苗字の中に城爵(ブルグフライヘル)位を持つ貴族は、日本的な感覚で捉えると『外様大名』に該当する存在である。代々在地で独自勢力を保ってきた勢力であり、その国を治める首長家の一門衆・譜代家臣ではない有力土豪である。また譜代出身であっても、出自が低い身分(日本的な感覚だと旗本以下の足軽階級出身)の者が出世した際にも、その事を示す為に城爵位が授与される事がとても多い。
◆城爵位を持つ貴族は、その国の中で非主流派に属している事が圧倒的に多い。その為、国を治める政権勢力に対して批判的な姿勢の者が多いのが特徴である。
◆また出自が低い身分から出世して城爵位を獲得した譜代系の城爵家は、実力で示して成り上がった者が多いのが特徴である。その為、政権勢力に対して忠誠心が篤い家か、政権勢力を実力不足として見做している家の両極端に分かれる事が多い。
◆城爵位家やエーレ・フォンの称号を持つ家は非主流派・新興ないし独自の在地勢力。そうでない家は主流派、代々の旗本以上の譜代家臣の家柄の出自である事が多い。