別にSMの話ではないです。毎度恒例のやつですが、今回だけは被弾時のダメージが大きすぎることと、その後の展開へのスムーズな移行を目的に、近況ノートに楽屋裏的に書いておくことにします。これまでにない幕切れの六章最終話、Last interlude:『その正体』(
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885814119/episodes/1177354054953697987)を読んでからお読みください。一度読んだ方も、本日少し手直しをしておいたので、良ければもう一度お読みください。
以下、ネタバレ厳重注意。
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Ep.8-1 ウォーゲーム・ゾディアック(前編)
八代みかげ。その名前に私はデジャヴを覚えたが、何かの勘違いだったのか、その感覚はあっと言う間に消えてしまった。
⇒デジャヴを覚えるのは当然、他ならぬ自分の名前のアナグラムだから。
Ep.19-3 アリス・イン・ワンダーゲーム Day.2
「あなたは一体……何者なんですか? どうして私にここまでしてくれるんですか?」
「だから何度も言ってるだろう、神様だよ。君に肩入れする理由は……そうだね。君とボクはよく似ているから。それだけじゃ不満かな」
⇒よく似ているも何も……(笑)痛いところを突かれた感じでしょうか。
Ep.23-3 綱紀粛正(前編)
「ねえ、朱鷺山しぐれ。キミは誰が神になると思う?」
「そんなの、知りません。でも、どうせ私は勝てない。私には関係ない事ですから」
「どうしてキミはそんなに自分を卑下するかなあ。考えてもみてよ。どう考えても、キミが手にしている権能も、キミに憑いている悪魔も、文句なしの一級品だよ? キミがもっとやる気になれば、もっと面白い展開になると思うんだけどなあ」
⇒不良に暴行されそうになったしぐれがトイレの「鏡」の前で着替えをしているシーンのセリフ。鏡の中の対話というこの演出は恐らく意図的なモノ。
Ep.30-2 鳩首その二 町外れの山小屋
八代みかげ。神。私を、自分と「似ている」と言った少女。私に、寿命を譲渡してくれた少女……。
「今回の議題はシンプルに、「神とは何か」、これで行こう」
彼女の声を聞いていて、私の中で、何かが、音を立てて弾けるのがわかった。それは、不安とも予感とも形容しがたい、ある種の暴力性を孕んだ冷たい悪寒だった。
⇒私の中で、何かが、音を立てて弾ける……。割と直接的な書き方なのでバレないかひやひやしていました。寿命譲渡はこれからの展開で活きてきます。
Ep.40-2 巡る因果
「……宝瓶宮(アクアリウス)。彼女については、どうなんだい。僕は彼女とは、何らの接点を持った覚えはないがね」
連城は最後に、精一杯の抵抗を試みた。
しかし、彼女の反駁は呆気なかった。
「朱鷺山しぐれ。……彼女は腐っても由緒ある財閥の令嬢だ。跡取りとしての地位は妹に奪われようと、列記とした朱鷺山の嫡流だ。新聞、ニュース、ゴシップには事欠かない。低俗な探偵君が最も得意とする領分じゃないか」
⇒あまりにも手掛かりが白地(笑)。みかげ=彼女が露骨に示唆されている箇所です。しぐれの援助交際は露悪的な意味で書いたのもありますが、お嬢様がそんなことしていてもバレないのに、連城が気付けるのはおかしいよね、というか。放任しているとはいえ朱鷺山家が裏で手をまわしていたのでしょう。恐らくは間接的な伏線です。そもそも受け答えが微妙におかしい。神になってもポンコツなのは割と変わってないね。
では、次はタイトル回収の第六・六六章です。長い物語も漸く終わりが見えてきました。どうか最後までお付き合いいただけたら幸いです。因みに、私はS嬢派です。