幼い頃、流感にかかり高熱で寝込んだクラウディアは、熱が下がって目を覚ました時──自分が『アドラステアの乙女』という少女漫画に登場する悪虐皇女クラウディア・フォン・レガトゥスに異世界転生している事に気付いて、絶望した。
『アドラステアの乙女』は亡国の王女ステラとヒーローたちが、侵略され植民地にされた祖国ラステアを取り戻すために立ち上がる王道ファンタジーである。
原作のクラウディアは悪虐皇女と呼ばれるだけあって残忍酷薄な性格だったので、『アドラステアの乙女』の最終章で起こる革命時に旧ラステア関係者に捕縛後、情状酌量なしの死刑が決定して公開で火刑に処されるのだ。
死刑になるのは嫌なので、クラウディアはフラグ回避の為に行動しようとするも世界の強制力なのかそれもできず、酷い罰ゲームをやらされているような感覚でラストの火刑の時を迎える。
悪虐皇女が散る時にようやく原作世界の呪縛が解けたクラウディアは、側近のヒースクリフによる偽装で秘密裏に救出されて表舞台から退場することが出来た。
*本編となるエピソードは現在準備中です*2021/10/12
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