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見えない婚約者


俺は夢をみた。

「待って、、」
一人の女の子が大声でなにか叫んでる。
「そっちに行っちゃだめ。そっちにいったら私たちの未来が、、」

そこで、目が覚めた。
彼女は何を言いかけたんだろう。
まぁしょせんは夢だ。
「たかしーーおきなさーい」
今日は日曜なんだからゆっくりねかせてくれよ。
…寝かせてあげようか…
んっ。
俺は、周りを見渡した。
誰もいない…
聞き間違いか…
…んなわけないじゃん!…
「えっ、えっ、誰だ!」
俺は、部屋中を見渡した。
やっぱり誰もいない。
…クスクス…
「だ、誰だよ!どこにいるんだ?」
…私ならずっといるよ、ただあなたには見えないけどね…
「見えない、、」
…そう。あなたにはわたしはみえないよ…
俺は、思った。
これは俺の幻覚なのか、それともこれから何かの冒険にでも出るのか?
「っで、お前は俺になにをさせたい?」
…決まってるでしょ?…



…結婚よ…

「…」
少しの沈黙が続いた。
「け、け、結婚!!!」
「俺が勇者になるとかじゃなくて?」

…あんた、頭大丈夫?…

俺は、焦ってあほなことを言ってしまった。

「というか、お前はいったい…」

…さな…
俺が話している途中に割り込んで話してきた。
「はっ?」
…名前。さなっていうの…
「あぁー」
…でっ?…
「なに?」
…あんたの名前は!!…
その声が、脳天まで響いてきた。
「お前、俺の名前知らないで、け、けっ、、結婚とか言ったのか!?」
…そうよ?悪い…
「悪かないけどよ…」
…っで、名前は…
「黒。それが俺の名前だ」
…黒?…
「どうかしたか」

…いやぁー、変な名前だなぁーって…

「お前なぁー」
俺は飽きれた。
でも、楽しかった。
俺は、イケメンと学校中の噂になっている。
学校で、一人の女子と仲良くなって話していた。でも、何日かして彼女は学校に来なくなった…
なんでも、俺のファンの奴らが彼女に陰湿ないやがらせをしていたらしい。

そんな事が、あってからまともに女子とは話していない。
だから、こんなふうに話すなんて久しぶりで、とっても楽しい。

…ねぇ、黒…
「いきなり呼び捨てかよ!
っで、なに?」
…わたしの姿みたい?…
「はっ!見れんの?」
すごく見たい!
…見る方法ならあるけど…
「けど?」
…あなたには出来ないの…



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