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最大のライバル?

 ライトノベル作家のインタビュー記事で最初に読んだ小説が尋ねられますが、出身レーベルを問わず言及されるのがゲームのノベライズです。その版元に起源を持つ出版社のうち唯一、文庫版のライトノベルを刊行する一迅社(元・スタジオD・N・A)を最大手の講談社が買収するというニュースが入ってきました。
 
 出版社の買収というとKADOKAWAによるメディアリーヴス(アスキーおよびエンターブレイン)・メディアファクトリー・SSコミュニケーションズ・汐文社の買収や、印刷大手DNPによる主婦の友社・秋田書店のグループ化、プロダクションIGによるマッグガーデンの経営統合など、オタク向けコンテンツを持つ出版社が系列化していく流れがあり、この流れの一つと見られます。

(いっぽう、オタク系以外の流れでは大手に限れば中央公論社やプレジデント社が経営危機で大手傘下になったこと、新聞社が出版部門を分離したこと、外資が手を引いたTBSブリタニカや日経BP社くらいだろうか)

 すでに「ラノベ文庫」「X文庫」「講談社BOX」「星海社fiction」などを持つ音羽グループに「一迅社文庫」と「アイリス」が加わることでライトノベル市場に変化があるのか気になります。

 ネット系のライトノベルレーベルを含め参入も多いですが、漫画も含めて今後、大きな変化があるのか気になります。業種の近い音楽業界ではタレント事務所と一体化したレコード会社が強みを見せているのですが、作家側が出版社を作るとか、アニメ原作ということでアニメ系企業による出版事業も最近見られます。

 ただ書いておきたいのは、新聞のように干渉を受けることをせず、多様な本が読みたいと思います。もちろん良識や節度は必要ですが。届けられるべき作品が資本関係を理由に版元が忖度して絶版にしたNTT出版のような事態は避けてほしいです。

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