一色雅美

中学二年生の夏。幼馴染である野々原姫からの告白を堺に、並木賢治の日常はゆっくりと夕暮れへと染まっていく。母親からの逃避。恋人への罪悪。夢への挑戦。彼は常に選択権を持っており、何を…

ジャンル問わず不思議な短編を揃えております。

私がこれまで小説にどのように振り回され、小説に対しどのように接し、感じてきたのか。それを時系列を追ってお話します。

小学五年生の夏。 僕は幼馴染のりかちゃんにとある相談を持ちかけられた。 「魔法の杖って知ってる？」 その一言から、僕の日常は少しだけ幸福へと転がっていく――。 ※この作品は小説…

　キヨちゃん。ある日からそう呼ばれるようになった少女。キヨ。その言葉の意味はまだ、誰も知らない。

　発火体質を持つ少女は、人気のないレンガ倉庫で暮らしていた。その倉庫で死体を燃やす毎日。退屈で窮屈な日常に疑問を抱いた時、少女は凍える彼女に出会った。