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異世界ナンパ イメージソース その3『超人計画』『ずっとやりたかったことを、やりなさい』

私には超人計画という著作がある。
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ひきこもりの著者が可愛く優しい脳内彼女レイと共に超人となることを目指すという私小説である。

その中で「著者が渋谷でナンパに挑戦する」という項目がある。

当時、私はバリバリのひきこもりであり、当然ながらその挑戦には失敗した。いや、失敗以前に、実際に挑戦する前に怖くなって逃げてしまった。

(どのように逃げたのかはぜひ超人計画を読んでご確認ください)

しかし『渋谷でナンパしたい』という欲望は私の中に深く根付き無視できないものになっていった。

ところで二千年代前半に小説を商業出版した後、私はスランプに陥った。
私は自分のクリエイティブなパワーを復活させるために『フェニックス・プロジェクト』なる計画を極秘裏に立ち上げた。

そのプロジェクトは私、滝本竜彦のクリエイティブなパワーを不死鳥のように復活させることを目的としていた。

そのプロジェクトの活動の一部として私は「ずっとやりたかったことを、やりなさい」という本を読み、そこに書かれているワークを実践した。

『ずっとやりたかったことを、やりなさい』
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この本は、スランプに陥った作家やシナリオライターの創作能力を回復するためのワークショップの内容を書籍化したものである。

著者はアメリカ人の小説家、シナリオライターのジュリア・キャメロンである。
彼女自身が重いスランプに陥り、そこから回復するために試したあの手この手のワークが丁寧に紹介されている。

本書の中に書かれているワークのひとつに「もし自分が別の人間として別の人生を生きているとしたら、どんなことをやりたいだろうか。十個ほどノートに書き出せ」というものがあったと思う。

そこに私は『ナンパ師』という項目を書き込んだ。

「では書き出した項目を実際にやってみましょう」というようなことが、『ずっとやりたかったことを、やりなさい』に書かれていた。

しかしナンパなどという恐るべき行為を実際に行動に移すことはできなかった。見知らぬ他人に何の脈絡も無く声をかけるという行為は人間には不可能に思えた。

ましてやひきこもって毎日、小説だけ書いてるような私のごとき存在には五十回、別の人間に生まれ変わったところで実行不可能なことのように思えた。

しかしどうしてもナンパなる行為をしてみたかった。それをする以外にはこの人生で満足を感じられることは永久にあり得ないように感じれた。

小説を商業出版することに成功したがそれ自体が、他人に対してコミュニケーションを閉ざしている哀れな自分の代償行為に感じられた。

実際に現実的にナンパして満足を感じない限り、私の創作行為はすべて哀れな代償行為でありそんなものは哀れな自慰行為にすぎないように感じられた。

二千年代後半のある日、私は実際にナンパすることを決意した。

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