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「新編 佐渡ヶ島のエレーナ少佐」、第1話 ロシア連邦軍、東部軍管区司令室

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 第1話(1) ロシア連邦軍、東部軍管区司令室
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 第1話(2) ロシア連邦軍、東部軍管区司令室
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 2025年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、北京から再来年(2027年)の台湾侵攻に向けて北朝鮮とロシアによる陽動作戦を来年発動したいとの申し入れがあった。露烏紛争に大量の武器支援を中国から受けているプーチンはそれを拒否できなかった。ロシア連邦東部軍管区総司令官ジトコ大将はモスクワからこの陽動作戦の指示を受けて作戦準備を始めた。

 彼は北京からの要請をバカバカしいことだと思っていた。

 ただでさえ多数の若き東ロシアの兵士を露烏紛争に送り込み多大な死傷者を出しているのだ。それもモスクワ中心の西部ロシアの兵士は温存して、中央・シベリアの兵士が死んでいる。日露戦争の時もそうだった。203高地で戦死したのはウクライナ兵士ばかりだったではないか。いつも、モスクワは、周縁地域の人間をまず戦地に送り込み犠牲を強いてきた。露烏紛争も同じ構図だ。

 ここでさらに日本への陽動の侵攻作戦など北京を利するだけで東部ロシアの利益にはまったくならない。

 逆に、シベリアの土地を買い漁りロシアの東半分を我が物にしようとする中国の思うツボである。ジトコ大将は憤懣やる方なかった。いつまでも、東ロシアがモスクワの言いなりになると思うなよとジトコは思った。しかし、中央の司令には逆らえなかった……今のところは……。

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