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世界線はどこまでも

母は僕の実家から出ていったきり帰って来ない...
父は交通事故で今も病院だ、そして妹は数年前の大震災で亡くなった、
現中学3年生である僕にはあまりにも気が重い状況で、毎日布団で眠る度に「人生をやり直したい」
等と喚いているそしてそのままベッドに深く沈みこんだ。どこか別の場所に押し込まれるように...


目が冷めるとそこは何故か病院のようなところで
あった。
ここは一体どこかと思い、首を動かせる限りで
動かして周りを見た、
誰だこの人と思った時、ぼんやりとした視界が
ハッキリと見えるようになったその時
涙が出た
それは自分を見捨ててしまっていた紛れもない
母親であった。どうしてここに
そんな意識の中耳はまだしっかりと聞こえないにも関わらずこんな言葉が聞こえた「生まれしまたよ!」
という喜びの声であった
そこには父親の姿もあり、看護師さん達もいた
「この子のお名前は?」と尋ねる看護師の姿に驚いた
どうして今まで気づかなかったのだろう自分の体が小さい事に。
そして母は看護師さんや父に向けてこう言った
「この子の名前は圭(けい)淋原 圭(そそぎはら けい)
「圭君ですか、いい名前ですね!」と看護師さんが言うと、僕の母は「パパと悩んだうえにこの名前になったのよ」と答えた
僕はその時色々な気持ちが混ざって混乱していた
中でも分かったことがある
そうここは15年前なのだと


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生まれてから2ヶ月程がたった
そこで気づいたことがいくつかあった
まず1つ目僕はどうやら15年前に遡ったこと
前世とでも言うのだろうか、記憶を持ったまま
2つ目はここは僕が前にいた世界で間違いないこと
さすがに異世界とかではないそうだ
3つ目は
この世界は紛れもない15年前で、これから起こることも大きなこと以外は僕の選択肢によって
かなり変わることが分かった
そこで僕は当面の目標としてまず
1:母と父をどうにかしてくっつけたままにすること
2:父親の事故を防ぐこと
3:妹を守ること
しかしここは選択肢によって未来が大きく変わると予想されるから1つ目の目標を達すれば
2つ目の事故は起きないかもしれない
そして3つ目も防いで僕は普通の生活を送りたい
もうあんな寂しい生活を送りたくない
その思いを糧にこれからしっかりと生きるのだ。
記憶がある以上勉強面はしばらく問題ない
これでもクラスでは上位の成績の方だ
それに今生まれて2ヶ月しばらくは大丈夫である
しかし赤ちゃんはとても不便だ
歩くことも、喋ることも何故か未だに出来ない
やはり慣れだろうか、こんなにも声を出したりするのに苦労するとは。
さすがに心は中学生、オムツ変えさせられたりする時の気まずさを全国の中学生に分けてあげたいくらいだった、
そんな温暖な日々を過ごしつつ
あっという間に2年と数ヶ月が経ち
僕は幼稚園の入学式に向かった
僕が入学するのは篠原幼稚園というところだ
至って普通の幼稚園である
家からは徒歩で15分程度の場所だ。
僕の家はマンションで父親は日々仕事に没頭している、だからその間に母の目を盗んで喋る練習や
歩くから走ることまでもすることが出来た
2年間でかなり運動してそこそこに普通になったのではないかと僕は思っていた
そして入学式、親に連れられてひとつのホールのような所に入った。
さすがに満3歳児には他の子の親は大きく見えた
そして入学式は始まった。
とてもイカつい顔をした園長先生が前に出てきて
色々と喋っていた
僕には全く何を言っているのか分からない
理由は簡単だ、めんどくさくて話を全く聴いていなかったからだ、今まで前世を含めても僕はかなりのめんどくさがりやだった、容姿などには多少自信はあった、黒髪黒目の一般人だが髪はサラサラで顔は整っているとおもう、しかし性格がそれをダメにしているのか
クラスの女子は僕と話そうとしなかった、念の為に言うが、自覚をしていない訳では無い、
中学2年の時には絶望に叩き落とされていて
ダメな性格がさらにダメになっていることに気づいた。
周りの知り合いもどんどん遠のいて行くように目に映っていた。
だからこそそれを含めて僕はそれを復習して
性格をある程度は直し、しっかりと生きたいのだ!
そんな思いを持つ中で、僕はふと思い出した
3つ目の目標である妹の存在を、
そろそろだ、母の体に僕の妹が生まれるのだ。



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〈前世の記憶〉
とある日突如地震が起きた
その地震は一日に1回か2回のペースで3日続いた
そして3日目に震災は起きた、とても大きく揺れが激しかった、僕の地元は田舎で海の近くだった
そこが問題だった、僕が12歳の時妹は9歳、
日曜日に僕達兄妹は母と買い物に行った、その時だった、大きな地震が起き、大丈夫かと思えばとても長い間続いた、幸い僕達のマンションは大丈夫だったが海の近くにいた僕達は大丈夫じゃなかった
すぐさま家の方角へ走った妹は9歳と言うこともありまだそんなには走ることが出来ない
そんな妹を母さんは必死で引っ張っていた、
そうかなり後ろの方ではあるが小さい津波が起こったのだ、後ろから津波がおってくるなか、何とか安全そうな津波が届かない程度の高さに逃げることが出来た、しかしそこに妹はいなかった、答えは
簡単だ、引っ張っていたはずの母親が手を放してしまった、なぜならその現場を兄である自分が見てしまったからだ、母さんは恐らく僕が現場を見たことに気づいていた、なぜなら妹が津波に流された時、
妹は悲鳴をあげていた、
そして次の日、発見された、妹の亡骸が...

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〈読者の皆様へ〉

読んでいただき誠にありがとうございます
始めたばかりなのでアドバイスや矛盾している所などがあればご指摘ください

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