この話の元となったプロットの日付けを見ると、2017年の12月26日でした。
当時僕は、現役の大学受験生。日々の勉強が忙しくて、どうしても物語を書いている暇がなく、電車に乗ってるときやトイレにいるときに、コツコツと色んなプロットを書き溜めていました。
その年の12月25日は、新宿予備校へ行っていました。世間はクリスマスムード真っ盛りで、仲睦まじく歩く男女の姿が散見され、西武新宿駅前のドンキで外人はヒャッフーしていました。
そんな中僕は参考書片手にテクテクと鼻頭を赤く染めながら歩いていました。
そして、大学受験に続いて合格発表。
僕は全て落ちていました。
そりゃそうか。気もそぞろにメモアプリなんか開いて妄想を書き留める。
現実逃避そのものじゃないか。
そうして当時の僕は、浪人決定と共に全てのプロットを消去したのです。
浪人、受験、大学進学を経て、僕は今ここにいます。
大好きな物語を書きながら。
この物語のプロットだけが何故か残っていたのは、もしかしたら僕担当の神が選りすぐりの物をとっておいてくれたんでしょうね。
ありがとう、当時の僕。