『035 今後のために自己ルールを決める』のテコ入れが完了いたしました。
大きな変更点は、以下の通りです。
・自己ルール発言の撤廃。
・以降の物語との整合性を図るため、ホワイトキングダイルの幻影化のデメリットに、一時的にカード化が出来なくなることを追加。
・他人が大切に育てたモンスターは、元の持ち主との関係性が影響して将来性が無くなり、進化などがおそらくできないか大変になることを追加。
・035のタイトルを『自問自答の末に決めたこと』に変更。
・055の最後の方にグリフォンの進化について文章追加。
大きな変更点は以上になります。
設定を一つ変えた結果、以降の話に全て目を通して関係のある部分の変更に、大変時間がかかってしまいました。
その部分の変更はだいたい数文字から一行程度なので、読んでいなくても問題ありません。
また更新ですが、明日から再開いたします。
お待たせしてしまって申し訳ございません。
今後設定の変更等は、余程のことがなければ行わないと思います。
話が進めば進むほど、設定の変更は困難になりますので。
加えて正直地獄を見ました。これはただ単につらいだけの作業ですね。
今回の出来事は、ある意味勉強になりました。(^-^;
ちなみに差し替え前と差し替え後、また大きく文章を追加した055を↓に載せておきます。
変更部分が気になった方は、ご覧ください。
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【035 差し替え前】
↓
だからこそ俺は、心の中で何か違うと思ってしまった。
本当にこのグリフォンを使っても、いいのだろうかと。
確かに持ち主を殺してモンスターを奪えば、楽に軍団を強化できる。
この国で強いモンスターを奪って集めるのは、想像よりも容易いだろう。
だがそれで出来上がった軍団は、果たして俺が作り上げたと言えるのだろうか?
いや、言えない。俺の求めている最強の軍団は、それではない。
誰かの手垢のついたモンスターを奪ったところで、|虚《むな》しいだけだ。
だから俺は、今後他人のモンスターをカード化することを止めようと思う。
もちろん、例外が出ることもあるかもしれない。
しかしここ数日考えて、そう納得したのだ。
デミゴッドは不老である。
それ故に、俺は自分にルールを課すことが必要だと考えた。
でなければ、いずれ人生そのものに飽きてしまうだろう。
なので今後は、少しずつルールを足していく事にした。
最初のルールは、基本的に人のモンスターを奪わないことだ。
人生は長い。一度に全てを考える必要は無いだろう。
そして今回のグリフォンを手に入れたペナルティとして、ホワイトキングダイルが復活するまで、俺はモンスターをカード化することを禁止にした。
加えてグリフォンは、基本使わないことにする。
もちろん|窮地《きゅうち》に|陥《おちい》れば、その限りではない。
今回を例外にして、好きに使っては意味がないのだ。
しかし入手してしまったものは仕方が無いので、保持することにする。
そのペナルティとして、個人的にとても苦しいカード化を禁止した訳だった。
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【035 差し替え後】
↓
|故《ゆえ》に何となくだが、このグリフォンをあまり使う気にはなれない。
手に入れた当初は喜んだが、時間が経つにつれて冷めてきた。
このような状況下で、なにを言っているのかと思うかもしれない。
使える手は、何でも使うべきだろう。
そう思っているのは、今も変わりない。
だがどういう訳か、人が大事に育てたモンスターを使うのは何となく違うと思った。
これは感情的な部分もあるが、直感的な部分が大きい。
エクストラの直感も、働いている気がした。
それとこれは、カード召喚術にも何か関係があると思われる。
カードを見ていると、それを強く感じるのである。
もしかしたらこれは、カード召喚術に何か関係があるのかもしれない。
これを使い続けることで、何かしらのデメリットがあるのだろう。
今は分からないが、そのうち理由が分かる可能性がある。
なのでその時まではこの直感を信じて、グリフォンはあまり使わないことにしよう。
だがこのカードが強いことには変わりないので、|窮地《きゅうち》の時は使用することにする。
命をかけてまで、それは守ることではない。
また他人のモンスターを奪うのも、今後は止めておく。
上記の理由もあるが、自分で最強の軍団を作りたいというのもあった。
他人が育てた強いモンスターを並べても、|虚《むな》しいだけだろう。
それに元々この力を得たのも偶然なのに、モンスターまで他人のものというのは、なんだか恰好が付かないというのもある。
また自分の能力を|研鑽《けんさん》して模索しなければ、いずれ取り返しのつかないことになりそうな気がした。
ただ単に強いモンスターを用意するだけでは、いずれ足元をすくわれる。
強いだけの存在など、転移者なら何人もいるだろう。
またその転移者の神授スキルが、どこまで強力なのかは分からない。
対抗するには、こちらも神授スキルを鍛える必要がある。
デミゴッドという優位性はあるが、それを過信するのは危なかった。
なのでその時に備えて、俺は強くならなければいけない。
タヌゥカに不意を突かれて恩人を死なせたようなことは、二度と繰り返す訳にはいかなかった。
であれば尚更、カード召喚術のポテンシャルを引き出す必要がある。
だからこそ、他人の育てた強いだけのモンスターではダメなのだ。
グリフォンに感じたことは、おそらくこれなのだろう。
一見近道に思えるそれは、大きな落とし穴なのかもしれない。
だから窮地には使っても、多用しない方が今後の為になる。
何もかもが思い通りになるのは、都合が良すぎるということだろう。
俺は数日間野宿を繰り返しながら、このことを自問自答の末に導き出した。
現状の危うさを理解しつつも、強くなるためには必要なことなのである。
だから、グリフォンは切り札の一枚程度に考えよう。
また他にも、この数日間で困った事がある。
それは、モンスターをカード化できないことだった。
これはホワイトキングダイルの幻影を解除した時から、できなくなっている。
おそらく幻影化はそのカードが使用不可になることに加えて、こうしたリスクもあったのだろう。
ただ幸いにも、モンスターの召喚自体はできる。
しかし召喚に必要な魔力量は、増えている気がした。
幻影化はとても強力だったが、カード化ができなくデメリットは大きすぎる。
またいつ再びカード化できるようになるかも、不明だった。
何となく時間経過でどうにかなるとは思うが、少々不安である。
現状幻影化は偶然できただけで発動方法は明確になっていないが、使う時は考えなければいけない。
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【055 フュージョンにて文章追加】
↓
あと進化といえば、グリフォンの違和感はこれかもしれない。
おそらくだが、グリフォンは進化させることが難しいと思われる。
これは格という事ではなく、何か根本的なものだ。
そう考えると、他人が大事に育てたというのが影響している可能性が高い。
カード化すれば絶対服従になるが、以前の飼い主への想いが完全に消えたわけではなないのだろう。
それが影響して将来性、つまり進化の可能性が無くなったのだと思われる。
つまり後のことを考えるならば、他人のモンスターを奪うよりも、野生のモンスターを手に入れて育てた方が良いということだ。
だとするともしかして進化には、信頼や愛情なども関係しているのだろうか?
レフにはそれなりに愛着があったし、普段枕にもしていた。
それがホブンよりも、レフの進化が早かった理由かもしれない。
また一つ、この神授スキルへの理解が深まった気がする。
まだ他にも隠し効果はあるかもしれないし、今後も少しずつ解明していこう。
俺はそう思いながら、一日を終えるのであった。