お久しぶりです、みなしろです。
先日、月一で連載していた中編作品「2LDKの憑き物祓い」が完結しました。
今回はその報告と裏話含めたあとがきの様なものを書こうと思います。
みなしろの独り言も含まれますが、よろしければ暇つぶしにでも覗いていって下さい。
憑き物祓い本編のネタバレを含みますので、未読の方は気をつけて下さい、ではでは。
本作の主人公である「牧藤黒羽」ですが、初登場時(第一話)から実は神様である設定は存在しておりました。
が当初はもっとふんわりした分霊的な存在だと思っていて、まさかご本人?がそのまんま転生現界されているとは……。
私が大好きな「人外だけど人の形してるor保ってる」系女子でございます。
第一話で黒羽は達也に呼ばれる形で(というか呼び寄せられる?)現界していますが、
作中でも台詞があった通り久々の現界である+自分を呼んだのが誰かまではわからない。その為に憑き物祓いとしての自覚は薄いです。(自分の姿形に疑問はある様なので前世のことはわかってるのかな)
故に第一話は珍しい黒羽の少女な一面が垣間見える萌えシーンとなっております。
神様の部分と少女の部分(人格)で若干の乖離があり、第一話で憑き物を見て恐れていたのは黒羽の少女な部分です。
面倒な事は嫌いなので初対面な達也に対しても塩対応ですが、第二話以降は憑き物祓いの自覚と神様的部分が前に出始めて好意的になっています。
必要なら世界線も時間軸も超える彼方側の存在である彼女ですが、達也との日々は短いながらも忘れ難い思い出となった様子。
ハンバーガー大好きになったのではないでしょうか、達也は長い時の中で出会った癒しだと黒羽も言っていましたしね。
黒羽はこれからも変わらず時を超えたり姿形を変えたりしながらも我が子を迎えに行くので、お話を続けようとすれば幾らでも書けてしまうのですが、今作の幕引きはこの辺り。
彼女の旅はまだまだ続きますが、どうしようもなくカメラ外ですね。
第二話で「私達は」と憑き物祓いが複数名いるかのような台詞がありますが、
こちらは本編でかすりもせず出なかった設定なので別に説明しなくてもいいかなぁ。
ミステリアスな女の子なんです、神様ですから。
達也に対しては恋愛未満、友愛で留まったかな、少女としての自分を思い出させてくれた彼に感謝しています。
「どうして縁を結ばなかったかって、決まってるじゃないですか。私らしくないからですよ」
続いては「林界達也」、相棒キャラとして登場して貰いました。
主人公より主人公らしくて大変でした、あと一般人枠なはずなのにホラー耐性高すぎて全然びびってくれず作中のホラー要素大半削っていきやがりました。メンタルが鋼。
浄化体質の設定も一話からあったのですが、本人がそれを自覚していないのと中々憑き物に対して「怒る」というアクションに繋がらず、お披露目が大分後半に。
黒羽に対して(顔持ちの影響混み)で好意的だった人で、彼女を尊敬しています。
エピローグで少し語られていましたが、事件後は幽霊が見える様になり、兄と一緒に体質を生かした仕事、ぶっちゃけ退魔師もどきをしています。
実は寺の息子だとか、黒羽と出会う前は無自覚に幽霊を成仏させて心霊スポット無害化マシンと化していたとか、
大学生の間一人暮らししていた部屋は事故物件で格安だとか(こちらも無自覚除霊)
色々書ききれなかった小ネタがあります。
オカルト的なものは信じていませんでしたが、実際見えてしまうと話は別。
危害を加えられたのも自分から殴りにいったのも、憑き物が初めて(ここでの経験が後の退魔師もどきに繋がる)
黒羽が縁を結ばなかったので彼女の事は覚えていませんが、何の因果か彼方と此方の狭間に立つ職についたのでいつか会えるかも?
彼が黒羽を思い出すかは別ですが。
「僕としてはもう一回くらい、一緒にハンバーガー食べに行けたら良かったんだけどね」
「あとがき/ここまで読んでくれた方へ」
本当にありがとうございました。
亀更新でしたが何とか完結まで書き切れて嬉しいです。
設定盛り盛り長編作品(処女作のリメイク版)を準備する中で、リバビリがてら中編を書こうと思い至って書き出した本作ですが、思っていたより色んな方に見て貰えたようで嬉しいです。
本作を通して学んだ事や反省点、ああすれば良かったこうすれば良かったなど色々ありますが、それと同じくらい「あれ?上手く書けたんじゃね?」と思うような描写や台詞回しなど、自分の成長が分かって嬉しくなった箇所も多くあって、作者としても気付きが沢山あった作品となりました。
恐らく一年位してから見返して恥ずかしくなるんでしょうが、それこそ一次創作の醍醐味というところで。
今の私の良い所も悪い所も全部詰まった大切な作品となりました。
応援してくださった皆様、読んでくださった皆様、本当に感謝しかありません。
少しでも皆様の暇潰しをお手伝い出来ていたら幸いです。
いつか思い出した時にでも帰って来てくださいね、それではまた今度。
みなしろゆうでした。