題名
『ただの相談ではないっ!』
粗筋
主人公・花坂は、現役合格に伴い、進学のために地方から都内へと引っ越してきた男子大学生である。趣味はボディビルで、熱心に打ちこんでいる。
彼は、生活手段として、塚森生活相談所で住み込みの助手アルバイトをしていた。そこは、都内某所のさる私設霊園に併設されている事務所だ。業務として、害虫駆除から悪霊退治まで、幅広く仕事を引きうける何でも屋だった。
所長の塚森は、鬼火を使う美女だが生活能力はゼロであり、電話番から日々の食事まで一般人の花坂に頼り切っている。
花坂に会うまで、塚森は鬼火が使えず、漠然とした霊能しか持っていなかった。花坂は、自分自身としては一般人だが、相手の霊能を高める力があるのを塚森を通じて知った。
そんなある日、一人の美少女・小角(おづの)が仕事の依頼で相談所にやってきた。彼女はドローンを使ったストーカー被害に会っていた。具体的なタイミングとしては、友人の女性とその両親が死んでからだという。
友人の死因は摂食障害だった。発症する直前まで、彼女はTWC(タイトワールドコーポレーション)という国際企業の主力商品で、HDB(ハッピーダイエットベルト)なる痩身器具(そうしんきぐ)を使っていた。彼女の両親は、HDBになんらかの原因があると見てTWCを提訴したところ、不慮の事故で急死した。
花坂がそこまで話を聞いた直後、唐突に現れた全身プロペラ男が事務所を襲った。彼は全身から生えているプロペラで自由自在に風を操り、塚森の鬼火が効かなかった。しかし、花坂はとっさの機転で塚森の力をより有効に活かし、プロペラ男を撃退した。
その直後、小角が、花坂の影響で、自らの力……因縁を目に見える紐にして物理的に縛りつけたり、任意の人々を簡単な異世界に引きこむ……を覚醒させた。
塚森は、本人の同意を得て、小角を依頼人ではなく仲間とした。そして、小角の力でプロペラ男の居場所をつきとめ、三人でそこへおもむいた。
花坂達は、プロペラ男の慢心をついて撃破へと至った。だが、その勝利こそが、花坂達をTWCとの全面対決へと導くのであった。
○連載について
十二月七日以降、
土・日
午前十一時丁度、午後六時丁度、午後九時丁度
平日
午後六時丁度、午後九時丁度
の要領で、各一話ずつ公開します。
○完結保証について
十二月二十二日、午後六時丁度を持って、本作は完結します。
皆様、よろしくお願いいたします!