皆様、いつも『トマトからさかのぼる、私の血』をご贔屓くださりありがとうございます!
総字数約十万八千字の本作は、本日分の発表を持ちましておよそ半分の五万字を越えました。
その間、星・フォローは順調に伸び続けており感謝に絶えません。
さて、標記でもありました本作執筆の動機につきまして少し触れておきましょう。
もう二十年ほど前になりましょうか。私は、とある席で知人の女性達数人と歓談しておりました。そのさなか、たまたま話題が自分の親との関係にさしかかりました。
驚くべきことに、彼女達はこぞって自分の母親と著しく仲が悪かったそうです。
とりわけある一人に至っては、『しょせん自分の身体には母親の血が半分流れているのだと思うとなおさらやりきれない』とまで吐き捨てました。
発言の是非はさておき、私はその台詞がずっと頭に残っていました。
いまさら申し上げるまでもなく、女性は男性よりははるかに『血』を意識せざるをえません。
時代が『令和』になり、性別に関係なく自分の人生を自分で決断できる機会が以前よりはずっと簡単に得られるようにはなりました。一方で、我々は血筋や家柄を……換言すれば『昭和』を……心のどこかで意識しています。少なくとも、そう感じる人間は絶滅していないでしょう。
私は、そんな矛盾や背反への一つの回答として本作を執筆しました。
最後までおつきあいくだされば幸いです。
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https://kakuyomu.jp/works/16817330663455019897