俺は、初めて小説を書いた時から、かなり成長したと思う。まだまだ未熟だが、光る原石を創れるやうになったのだと、そういう自信を持てるようになった。
評価してくれる人はいた。応援してくれる人もいた。褒めてくれる人もいた。レビューを書いてくれた人もいた。
嬉しかった。いや、今でも嬉しい。本当に凄く嬉しい。言葉で飾りたいと思わないくらい、嬉しかった。
ただ真っ直ぐに、ありがとうと伝えたくなった。
でも、心のどこかでは『違う』と思っている自分がいたのも、正直な気持ちだ。
欲しいのは、俺の原石にある粗を砕き、削るようなインスピレーションをくれる、そんな厳しい言葉だ。
生まれて初めて、先生の存在を欲した。教えて欲しいと思った。俺なかは分からない粗を、俺には見えていない粗を、教えてより良く出来るような言葉をくれる誰かが。
俺は、欲しいと思った。
俺は我が儘だ。でも、我が儘で何が悪いとも思う。自分の創った原石を、誰もが目を離せない、誰もが魅せられる、脳裏に、魂に焼き付けるような作品を創る。
ああ、創りたい。創りたいよ。俺は小説家になりたいんじゃない。
ただ、俺の創った宝石を自慢したいだけなんだから。
すげぇって、本気で感じて欲しいから。
‥‥‥‥今、書いた言葉を証明できるような努力を、俺は出来ていないと思う。それでも、俺なりに向き合って完成させたいよ。
どうせなら、良い作品が創りたいから。