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銃と魔法の杖 世界観と歴史

 作品内の世界において、「魔法」という概念はすでに広く知れ渡っています。これを「魔術の拡散」と言い、多くの魔術師たちは魔術が拡散されることを嫌っています。魔術とは自分たちの権益そのものであり、可能であればそれを独占したいと考えているからです。
 では、なぜ魔術は拡散してしまったのか?それは、この世界の辿った歴史に深い関わりがあります。
 1914年、第一次世界大戦が勃発。独墺と英仏露の間で起きた戦争でしたが、激戦地となった西部戦線での勝利の為に、ドイツ軍はある発明を成し遂げました。その中の一つが「魔法」でした。この時の魔法は、戦場において魔術に偶然触れた兵士たちが得た力であり、それを体系化したものでした。しかしながら、戦車や航空機との親和性は高く、魔術に対する耐性を持たなかった英仏協商軍は窮地に立たされる。1916年2月にヴェルダンで、同年11月にソンムでの大会戦にドイツ軍が勝利したことで、西部戦線は完全にドイツの優勢となった。さらに、1917年に起きたロシア革命により、ロシアが戦線から離脱すると、東部戦線からの兵力が西方へ移転。2度の会戦から立ち直れていない協商軍は、抵抗虚しくフランスを失陥。
 その後、約2年に渡る抵抗を続けた英国も、国内で発生したゼネストを起因とする革命により崩壊。王室も亡命を余儀なくされます。
 この時、ドイツ軍が用いた「魔法」は、やがて世界へと拡散していきます。これが、最初の魔術の拡散です。
 英仏の植民地の多くを獲得したドイツは、その後全体主義化したフランス・コミューン率いるコミンテルンと、農本主義に基づく拡張的軍国主義を掲げたロシア農民共和国率いる独立国家共同体の間と第二次世界大戦を繰り広げる。
 ここでの勝利により、ドイツの覇権は欧州全体に加え、アフリカ・中東域にまで確立する。
 現在の世界はドイツを中心とするユーラフリカ帝国協定の単独覇権となっている。

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