こんにちは。ミドリです。
アナデンシナリオコンテストに投稿しました、「青の時代」。
これの感想をtwitterで書いてくれた方がいて、本当に嬉しかったです。自分が「これだ!」と信じて書いたものを見知らぬ誰かが受け止め、あまつさえかみ砕き、飲み下してくれるなんて、こんなに嬉しいことはありません。幸福の極み。
その方の小説を読んだのですが……良い。
にぎやかで楽しくて。それでいて、ところどころにミランダの郷愁や心地よい静けさを感じます。
見たいところを見せてくれる。アナデン愛がつえぇ……。
色々語るのも野暮なのでどうぞ↓
『酒宴「海の女を囲む会」』 作者・坂宮祭 氏
https://kakuyomu.jp/works/16816452218401241650======
そしてここから別件。
「近況ノート読みました」という感想が何件か来ています。ありがとうございます。こんなとこまで読んでくださってびっくり。
また、シナリオコンテストに投稿した一作目「結末を探して」の方にも感想を書いてくださる方がいて、「もしや、一ミリばかりの需要があるのでは?」と裏設定を書くに至りました。というわけで、裏設定のコーナー二回目です。
(注:一部創作者にとって重い話があります。
適度に読み飛ばしてください )
──「結末を探して」について──
◆テーマ
主に「家族愛」「無償の愛情」を考えて書きました。現実を生きる僕たちはどうしても損得勘定を考えがちです。が、少なからず本心から大切に想える人がいて、それはいざ失わないと気づかなかったりします。そんな感じです。
◆モチーフについて
個人的に描きたかったモノたちです。
おとぎ話と海。
これは少女ミェルと、リンデの女性の対比だったりします。
自己満足ですが(笑)
◆キャラクターについて
〇女性
依頼者。年齢不詳。薄幸そうな人。
モデルは作者のリア友です。(その人の母親は生きています。病気でもありません。勝手にネタにしてごめんね)
彼女は目の前で起きた人生の節目(母親の死)に対して、自分の無力を痛感し、惑っています。
このストーリーの根幹は「彼女の勘違いを旅の果てに正す」ところにあったりします。
〇アルド
言わずもがな。ザ・主人公。
物語の前半では、女性の勘違いに対して明確な意見を言えません。ですが古代の出来事を通して戻ってきた後には、アルドなりの結論を出しています。そう考えると、この物語においては成長を感じさせる役割もあるのかも。作者はそこまで考えてませんでした。ごめんねアルド。
〇ミェル
少女。年齢は一桁~十代前半。
母親想いのいい子です。父親がいないことに寂しさを感じていて、それが理由で、母親を亡くすことに強い恐れを抱いています。母親のことになると少しだけ周りが見えなくなってしまう、せっかちさん。
また、古代での出来事について。
クワンサ採取の話は、おとぎ話によくみられる「行って帰ってくる」形式を取り入れました。帰ってきたミェルは、人間として一回り成長することができたでしょうか。読者様の判断にゆだねます。
〇医者(スート)
優しいおじさん。年齢は四十代~五十代かな。
ラトルに在住するパルシファル勤務の医者ってイメージです。植物学者レストリの腐れ縁であり親友。
実はこの二人の設定はあんまりないので、割愛。ごめんね二人とも。
〇母親
リンデの女性、それからミェルの母親。片方はもうこの世を去っています。
この物語におけるキーです。少女ミェルの努力を受け止め、また、反省を促す存在として描いているつもりです。
無償の愛情を注ぐ側の存在。ミェルはそれに十分に応え、母親へ幸福を返しています。リンデの女性もきっと母親を幸せにしていて、それに気づいていないだけなのではないでしょうか。と作者は思います。
◆クワンサについて
沖縄のお茶「クワンソウ」が元ネタです。実際にはあんなに急には眠りへ落ちることはできないと思われます。試してないのでわからないですが。
◆ミェルの母親の病気について(注:重い話です)
作者は「ごめんなさい」と謝ることしかできません。
この病気は架空のモノであり、物語に都合のいいものです(発作など)
一応元ネタもあるにはあるのですが、かなり改変していますし、病気に関わるリアルさをアナデンに持ち込むのは違うと思うので、ここでは隠させていただきます。
いうなれば、
【物語を面白くするための装置】です。
最低ですね。不快に思うかたがいたらすいません。
病気の部分は書いていて罪悪感が募りました。
キャラクターに苦難を投げかけた作者は、同時に完成させる責任が伴うと僕は思っています。なので「必ず幸せな結末までたどり着いてやる!」とも思うのです。
タイトルにはおとぎ話以外にも、執筆当時の僕の状態がかかっていたりします。絶対ゴールにたどり着いてやる、と。
◆タイトルについて
そのまんまです。おとぎ話(と上記の僕の状態)。
「現代の人間が過去の物語の終わりを見つけに行く」という構図がちょっと気に入ってたりします。
「青の時代」に比べてあんまり意味はこめてません。
◆隠喩
ある読者様から、「この作品にもどこか隠喩がありそう」とコメントをいただきました。びっくりです。そこまで読み取れる読解力が怖い。
最初のシーンで船が停滞し、荷物を下ろしている光景。
これは依頼者の女性が現状に停滞し、心を整理している状態にあることを示しています。
そして最後のシーンでは一隻の船が帆を張ります。
感情の整理をつけた女性が歩き出すさまと、新天地を目指す船の描写がかかっていたり。
文章表現以外の隠喩って言うのは、おおむね作者の自己満足な気がしてきますね。誰かが気づかない限り一生このままですし。でも楽しいからオッケー(笑)
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というわけで、こんな感じでした。
アナデンシナリオコンテスト、めちゃくちゃ楽しませていただきました。今後のアップデートにも期待!
それでは。またの機会に。