エタる、もしくはエターナる、という言葉を知った。そんな私はそろそろ人生の半ばを過ぎて、あと少しばかり行けば赤いチャンチャンコを着せらる頃合いが近い。


 新しい言葉は、Webの広がりによって更に生まれ続けている。それ以前にも言葉は生まれ続けていた。小さなコミュニティの中で、時折誰かの言い間違いなどが起こると、そのシチュエーションと相まって新しい言葉は生まれる。
 生まれたばかりの言葉は、しかしごく少数の間でしか意味を成さない。ときにはそのまま隠語のごとき扱いとなり、表立ってはないものとして成立していく。
 よく知るところで言えば、警察関係者の用いていたとされる隠語の数々。あるいはその逆に犯罪者集団が用いてきた隠語。戦時中の符丁であったり合言葉などもそうかもしれない。時代が進み明るい所で知られるようになると、様々な意味合いを持つ言葉として扱われている。


 とまあ、しかしそんなこと、今はどうでもいい。
 エタの風が私の心を蝕み始めているのだ。
 エタ、それは物語を紡ぐ者達からすれば、いっときの迷い。しかし当事者にしてみたら、地獄のごとき様相を呈す。
 ごくまれに、辿りついた桃源郷のごとく幸せに包まれる者もいると聞くが、そこに至るまでの悲壮な切迫感は想像するだけで息苦しい思いがする。
 なので想像しないことにしよう……。



 で、
 暫くは料理に凝ってました。
 調味料をあれこれ買い込んで、同じ肉に色々な味付けをしつつ、家族に食べさせてました。
 欲を言えばスパイス類も充実させたかったところ。
 けどまあ、稼ぎが激減してしまっている今、その欲は叶えようもない<s>何台</s>難題ということになりんす。



 はぁ……ため息ばかり出る。
 要望が多すぎるくせに支払を渋る。そんな客なんか客じゃねえよ!と叫びたい気分。けれどそういう客の方が多いのは事実。強気に出れば何でも通ると思って、声も高々に喚くわ脅すわ。……ここ最近ワイドショーでよく見た煽り運転の運転手なの?と思わずにいられない状況が多かったです。



 縁を大事にしたいと願う故に、そういった手合いはなるべく早く手を切ろうと、そんな思いもありつつ、しかし逆にそんな人ほど中身には何か、その自信のほどを裏付ける隠された魅力なり能力なりがあるのでは、とズルズルに続く嫌な関係。
 ……見栄しか見せないから、中身がほとんど見えないんですよねえ。あるのかな?中身?



 お互いの相互理解が進めば、作業の効率も上がるものだし、何よりも共にいて楽しい。敬いあえる関係が理想だとして、それに届かなくともせめてねぇ。



 そんな甘い考えだから、切羽詰まって背水の陣なんぞをひかねばならなくなるとですよ。十年前にも似たような状況があったけど、同じだ。こちら側には何一つ得はなく徳にすらならない。それでいて出ていくものは出ていく。出せなくなればまた、どこか遠くへと流れていくしかない。
 それもいいかな、なんて思ったりもする。けれど今は、前とは違い独りではない。



 頑張ろうと思った。そしてちゃんと考えようとも思う。
 届かない言葉や思いは、届きやすい形にしていくのがいい。場合によっては届けないことが正解のときもある。その方がよほどちゃんと伝わるからだ。











 ……エタりかけた理由として、最低な部類に入るのだろうな、これ。


3件のコメント

  • こんにちは。私も「エタる」はカクヨムに来てはじめて知りました。
    コードウェイナー・スミス、いいですよねー。 『スキャナーに生きがいはない』とか。

  • 西フロイデ様、コメントありがとうございます。

     「エタる」という言葉、なかなか感慨深くあります。

     それはさておき……『スキャナーに生きがいはない』いいですよねー。

     『ノーストリリア』でコードウェイナー・スミスの作品を知ったのですが、当時はハヤカワSF文庫から出ていて、中身を読んでぶったまげたのを覚えています。
     地球を買い取っちゃうところから話がはじまる物語なんて、それまで読んだことがありませんでしたから。

     それで勢い込んで、『鼠と竜のゲーム』を探して歩きました。けれど当時住んでいたあたりの書店には、そもそもがハヤカワSF文庫そのものが少なくて。
     ようやく手に入れたのはそれから数年経ってだったと記憶しています。

     まだまだ日本語訳されていない作品があるコードウェイナー・スミス。いつかペーパーバックで読めるようになれたらなと、鈍り始めた頭を頑張って鍛え続けています。

  • 「鼠と竜のゲーム」!レイディ・メイが出てくるテレパス戦ですね。
    私はファンタジー書きなんですけど、 「鼠と竜のゲーム」にはすごく影響を受けました。

    女性主人公のロマンチックな話もけっこうあって、「青をこころに、一、二、と数えよ」の三角関係も好きです笑

    通りすがりのコメントに温かいお返事ありがとうございます。

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