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ゲロムスの遺児解説コーナー其の一:「キムス」について

 さあ始まりました、ゲロムスの遺児解説コーナー。
 まずこのコーナーを作った意図なんですけど、拙作「ゲロムスの遺児」は情報を小出しにしていく形式を取っております。ただ、そのせいでわけわかめに思われる用語もいくつかあるでしょう。
 そんな訳で、適宜こちらで解説していこうと思います。和製英語など諸々使えるので、詳細な説明もできますしね。「これはどういう意図でこうなったんだ?」とか思うような描写・設定だったり、元ネタだったり、そういったことも書いていくつもりです。


 さて本題。
 本作を読んでいると、やれ「キム」だの「ムス」だの「キムス」だのと、「これ書き間違いじゃね?」って思わせるような用語が出てきます。
 実はこれ、全然書き間違いじゃないんですよね。

「キムス」とは、ゲロムスの魔術師、並びにその奴隷であった人間の伝統的な衣装です。厳密には、「キム」という服と「ムス」という服が別個に存在し、基本的にその二つを一緒に着るので「キムス」と呼ばれています。
 かつては地位が高ければ高い程派手で豪華な柄のものを着ることができましたが、魔術師の時代が終わって人間の時代になってからはその文化が消え、庶民でも好きな柄の服を着ることができるようになりました。

 この二つの服の形状について、「ムス」はワンピース、「キム」は丈が足首の辺りまで届く、腰の辺りに紐が付いているカーディガン、と思っていただければ大丈夫です。男性と女性で違いはありません。
 現実の現代からの視点ではありますが、基本的に厚手のものです。魔術師の時代以前の氷雪の時代が終わっているとはいえ、あの世界はまだ寒いっちゃ寒いので。特にゴーノクルの北の方では毛皮等を使ったより防寒性能の高いものが普及しております。

 基本的な着こなし方は、まずムスを着て、キムを羽織ります。そしたらキムに付いている紐を腰の辺りで結んでキュっと締めます。以上。
 ちなみに紐を結んで腰の辺りで締めるってのは、私の趣味です。この頃トレンチコートにハマっていたので。

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