日中はサラリーマン、ネットでは凄腕シューティングゲーマー、「高槻律」。 色っぽい雑誌モデルとしてそこそこの人気を持っている、「花堂柚月」。 二人は高校時代からの親友で、世間には…

好きな子が出来た。 可愛い、一年生。校則を守った黒いリボンで髪の毛を結った、愛らしい笑顔の子。 嗚呼、でも私の方には決して振り向いてはくれない。私は日陰者だから。 それでも彼女…

とある世界のとある国にある孤島の精神病院。そこには精神疾患を持つ犯罪者から一般人とは違う人間が集っている。 これは、そんな病院で生活をする患者のセナと、彼と同じ患者のイリ。そして…

とある世界のとある国にある、絶海の孤島に建てられた精神病院。 そこには精神病患者や精神をおかしくした犯罪者。あるいは奇病や能力を持った人間が集められて生活をしている。 これはそん…

だが私はまた手を伸ばし、コーヒーを飲んだ。 美味しくなくて、苦すぎて。 でもこれからずっと、これはきっと、あいつを思い出す味だ。

夕焼けが教室を照らす。 私はただ泣く彼女を見つめ、 彼女は私に懺悔を続け、 二つの混沌とした心を象徴するように、私のリボンは濡れて変色して、形が変化してリボンの先が垂れた。

落ちこぼれの名無し幽霊は、成仏も出来ずに墓場でぼんやりと過ごしていた。 そんなある日、彼の元へボロボロの少女が現れた。 彼女は何も言わない。幽霊の青年も何も語らない。 ただ、二人…

カップルは電車に乗っていた。 ただただ、その身を電車とお互いに任せて、揺れていた。 これはpixivに上げていた物に修正を加え、更に女性視点も含めた短編となっています。

蝉の声。 風鈴の音。 ラムネの味。 夏の匂い。 微笑む笑顔。 どくん、と胸が大きく高鳴ったのを感じた。

私の姉は今日が誕生日です。

静寂な暗闇の中。 『ぼく』はただただ降ってくる雨に打たれていた。 何故ここにいるのか。ここがどこなのか。それは分からない。 だが、『ぼく』はするべき事だけは分かっていた。 ※…

気が付くと少女はやや青みがかった暗闇の中に横たわっていた。 意識はぼんやりと曖昧で、自分がどのような人間だったのかも思い出せない。 暗闇の中を歩き、少女は｢君の願いを叶える為に私…

──奇跡の流れ星。 それは、他の流れ星と一体何が違うのかは分からないのだが、それを見た者に何らかの"奇跡"を与えるのだという。 これは、そんな奇跡の流れ星を見た、ある人間達の体験…