本田玲臨

蒸気機関文明が大きく発展するきっかけとなった、「蒸気機関革命」の興った世界。 発達した蒸気機関により空を灰色に染めたイギリス帝国は、蒸気機関大国として世界中にその名を馳せている。…

人と魔術師が存在する世界。 人は数の少ない魔術師へ奇異の目を向け迫害し、魔術師は力のない人に対して己の力を持って報復を図ろうとする。古くから続く二つの種族の間の争いは、形を変え…

人とアンドロイド、ロボットが住まうアルスリア国の都市・アングヒル。 その都市に置かれているアンドロイド管理局に新人調律師として勤める少女、エーデル・マクスウェルは、ある日の帰り道…

日中はサラリーマン、ネットでは凄腕シューティングゲーマー、「高槻律」。 色っぽい雑誌モデルとしてそこそこの人気を持っている、「花堂柚月」。 二人は高校時代からの親友で、世間には…

好きな子が出来た。 可愛い、一年生。校則を守った黒いリボンで髪の毛を結った、愛らしい笑顔の子。 嗚呼、でも私の方には決して振り向いてはくれない。私は日陰者だから。 それでも彼女…

アリステラ市でも有名なゴシップ紙『G・アリステラ』の新米記者「アイラ・レイン」は、市でも有名な市議「ゴードン・エルイート」のスクープを追っていた。 その内にアイラは彼を一躍有名に…

天使も神もいない都市「箱庭」。 その街の五番街の外れに、人々へ脅威をもたらす魔素複合体（マナ・キマイラ）の捕縛及び殺戮を任されている吸血鬼の館「黒薔薇館」があった。 主人は吸血…

とある大学に通う大学二年生咲宮玲央は、ある日校内でもイケメンともてはやされている人物である一つ下の清川黒乃に出会った。 美術部に所属する咲宮は、県内で開かれる絵のコンクールへ出…

ある者は彼らのことをこう言う。自らの障害を取り除いてくれる天使である、と。 また、ある者は彼らのことをこう言う。大切な人を奪った悪魔である、と。 そしてまた、彼らは彼ら自身のこと…

ある者は彼らのことをこう言う。自らの障害を取り除いてくれる天使である、と。 また、ある者は彼らのことをこう言う。大切な人を奪った悪魔である、と。 そしてまた、彼らは彼ら自身のこと…

ここは明正二十六年。 四つの大都市で分けられた、大日本帝國での物語。 瘴気を纏う妖百鬼が人々へ危険を及ぼしていた。 呪いがかけられたペンダントを付けた化け猫の青年と、奇妙な力を…

ある大陸に建国された国家、ユーピテル。 建国当初は荒れた大陸に造られた国であったが、人口が増えていくに連れ豊かになり、今では国家内に４つの自治市政を敷き、支配している。 どこ…

ある者は彼らのことをこう言う。自らの障害を取り除いてくれる天使である、と。 また、ある者は彼らのことをこう言う。大切な人を奪った悪魔である、と。 そしてまた、彼らは彼ら自身の…

気が付くと少女はやや青みがかった暗闇の中に横たわっていた。 意識はぼんやりと曖昧で、自分がどのような人間だったのかも思い出せない。 暗闇の中を歩き、少女は｢君の願いを叶える為に私…

私の姉は今日が誕生日です。

その世界には二つの国があった。太陽ノ国と月ノ国。 二国は長年領土を争い、その戦いはずるずると長引いていた。 月ノ国の王位継承者の少女、三日月姫は二人の幼馴染従者と共に、日々を楽…

だが私はまた手を伸ばし、コーヒーを飲んだ。 美味しくなくて、苦すぎて。 でもこれからずっと、これはきっと、あいつを思い出す味だ。

夕焼けが教室を照らす。 私はただ泣く彼女を見つめ、 彼女は私に懺悔を続け、 二つの混沌とした心を象徴するように、私のリボンは濡れて変色して、形が変化してリボンの先が垂れた。

カップルは電車に乗っていた。 ただただ、その身を電車とお互いに任せて、揺れていた。 これはpixivに上げていた物に修正を加え、更に女性視点も含めた短編となっています。

とある世界のとある国にある、絶海の孤島に建てられた精神病院。 そこには精神病患者や精神をおかしくした犯罪者。あるいは奇病や能力を持った人間が集められて生活をしている。 これはそん…

とある世界のとある国にある孤島の精神病院。そこには精神疾患を持つ犯罪者から一般人とは違う人間が集っている。 これは、そんな病院で生活をする患者のセナと、彼と同じ患者のイリ。そして…

──奇跡の流れ星。 それは、他の流れ星と一体何が違うのかは分からないのだが、それを見た者に何らかの"奇跡"を与えるのだという。 これは、そんな奇跡の流れ星を見た、ある人間達の体験…

落ちこぼれの名無し幽霊は、成仏も出来ずに墓場でぼんやりと過ごしていた。 そんなある日、彼の元へボロボロの少女が現れた。 彼女は何も言わない。幽霊の青年も何も語らない。 ただ、二人…

蝉の声。 風鈴の音。 ラムネの味。 夏の匂い。 微笑む笑顔。 どくん、と胸が大きく高鳴ったのを感じた。

静寂な暗闇の中。 『ぼく』はただただ降ってくる雨に打たれていた。 何故ここにいるのか。ここがどこなのか。それは分からない。 だが、『ぼく』はするべき事だけは分かっていた。 ※…