• 異世界ファンタジー

現在連載中の「ヴィジターキラー」のスタンスについて

皆様こんにちは、Kopegi(反物質)と申します。

今更ながら現在連載中の「ヴィジターキラー」の執筆に当たり、構想しているスタンスについてお話ししたいと思います。



先ず始めに、当作品の簡単な内容からご紹介させていただきます。

当作品は普段私たちが「異世界」と呼んでいる世界を主観として捉えた物語構成となっており、基本的に彼らの立場に立って物語を展開しています。そのため、多くのWeb小説にて「異世界」と呼ばれているものは、当作品では私たちが暮らしている世界「現世界」をさしています。

さて、昨今ではその「異世界」から、毎日のように人間が転移されてきています。彼らはこちらの世界で「召喚魔法」で呼ばれた者、向こうの世界で不幸にも命を落としてしまい、何らかの理由でこちらの世界に迷い込んでしまった者です。そんな彼らは並の人間はおろか、強大なモンスターでさえ凌ぐような絶対的な力を持つものが大半となっております。

そのような者達が無自覚に、或いは恣意的にそのような力を振るってきた結果、「現世界」の環境や文明が彼らの良いように改編されていきます。「異世界」から来た者にとってはまさに「成り上がりの第二の人生」を謳歌している様なものですが、当の「現世界」の人々にとっては大変な事態です。

このままではモンスターが好き放題に狩られ、生態系が狂わされ、経済や社会情勢を良いように操られてしまう。さあ大変だ。そう考えた「現世界」の一部の人間が危惧した結果、「異世界から来た人間を、取り締まる専門機関が必要だ」という結論に至ります。


そうして発足したのが「対転生者特別防衛機関」、タイトルにもなっている「ヴィジターキラー」です。そんな彼らの戦いの記録を綴ったのが、当作品となっている・・・・・という様な世界観です。





ここまでご覧の皆様にはお気づきかとは思いますが、この時代背景は紛れもなく現在の「Web小説」の世界観そのものとなっております。当作品で敵役として登場しているのは、「Web小説の主人公達」であると見て間違いはありません。

ですので、当作品をご覧になって「この作品はWeb小説の風潮を風刺している!」とか、「Web小説の主人公達を目の敵にしている、とんでもねぇ駄作だ!」などと感じられることは、私の方でも重々承知しております。



しかしながら、私は「昨今のWeb小説に対する侮辱」や「他のWeb小説の特定作品(の主人公)への攻撃」を目的とした作品ではない、と明言させていただきます。



そもそも当作品の執筆のきっかけは
 ・「モンスターも一つの命なのではないのか」
 ・「そういったモンスター達をただの経験値や物資製造機として扱うのはいかがな者なのか」
 ・「異世界からの余所者に好き勝手にされて、果たして当人達は本当に快く思うのだろうか」
といった事について考えたためです。要するに昨今のWeb小説のストーリーを「向こう側」を主観で見るか、「こっち側」を主観で見るかということですね。

そして当作品のテーマは「叛逆」、すなわち普段「ご都合主義の世界」で舞台装置のごとく扱われている「異世界」の人間や生命の、シナリオに対する「叛逆」を描いているわけです。



また、敵役の「主人公」に対して、恐らく「この人物は○○という作品の主人公だ!」とか、「この要素は○○から盗作ってやがったな!」という意見も散見されるようになるかと予想しております。

しかし予め明言しておきますと、私自身他者様の作品を盗作するなど、ましてや他者様の登場人物に対して攻撃をする意図などは毛頭ございません。



そもそも各「主人公」が有する要素・特徴は、あくまでも私個人が「昨今のWeb小説に散見される要素・特徴」をかき集めたもので、それを稚拙にもつぎはぎした結果ああいうものができあがったという訳です。故に特定の作品・登場人物をやり玉に挙げて攻撃している、という意味は全く有していません。


強いてあげるならば、「各作品・各個人」ではなく「界隈に蔓延る風潮」や「強くてニューゲームな精神」という抽象的な概念に対する「叛逆」であると申し上げます。





長くなりましたが、最後に一つだけ。

「叛逆」なんて格好付けた言葉を使いましたが、要するに今の風潮に疑問を投げかける作品を書きたかっただけです。

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