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『冷たい戦争の終わりに』の設定

あまり本編では触れられていない「スコルト王国」の設定がもったいなかったので、こちらに置いておきますね。


―スコルト王国

フィンランド北部に位置する立憲君主国家。武装中立を国是とするため、国民はなにかしら国防に関わることとなる。
レツィア共和国とは世界情勢的に見て緊張状態が続いており、朝鮮・ベトナム・アフガンに続いての代理戦争が勃発するのではと囁かれている。
冬が長い国でもあり、北極に近いことから白夜やオーロラなどと言ったものが観測できることでも有名。

地理はフィンランドのラッピ県に当たる箇所で、現在は内陸国。各地に点在するサーミ人を押し込め徴税を楽にするためにこの土地に強制移住させられた多種多様なサーミ人たちの末裔。
ロシア革命を期に「フェンニー連合公国」としてフリードリヒ・カール・フォン・ヘッセン=カッセルがカールレ1世として即位、独立したが、戦後に連合国がドイツ人君主を受け入れなかったために「サーミ人の国」として再独立した。なお「ラップランド大公」の座は形式上残されていたために、後に大統領に専任され「部族闘争時代」を終わらせたスコルト・サーミ人のニールス・レーンが1929年8月に憲法を改正し「ラップランド大公」を「シイダの庇護者にして議会及び民会の守護者たるスコルトのラポニア王」とし自ら王位につき、ニールス1世として即位した。

1934年には1940年に向けた立憲君主制への移行を宣言するも、1939年にソ連の要求によりカラスタヤンサーレント半島をソ連に譲渡、また1941年にペツァモ地域の割譲をソ連が要求した際にニールス1世がそれを受諾しようとしたこともあり、議会は軍を率いてクーデターを起こしニールス1世を国外追放した後、ソ連の要求を拒絶、失地回復を目的に枢軸国に加盟しフィンランドと共に継続戦争を戦った。
狩猟民族であった山岳サーミ人連隊や極地での高い戦闘力、地理的有利、フィンランドと同調した単独講和、亡命スコルト政府を率いたニールス1世の活動が重なり、スコルト王国は独立を保ったが、ペツァモを失い内陸国となり国土は疲弊した。

戦後は帰国叶わず崩御したニールス1世の息子、ニールス2世を迎え立憲君主制に再移行。アメリカから武器の供与及び軍事訓練の実施などの細々とした支援を受けるが、ベトナム戦争勃発に伴い、アメリカからの軍事援助を拒否。その後に、国内ユダヤ人政治家の働きもあり、イスラエルのIMIからガリルとウージーのライセンス生産の許可を受け、それを制式採用している。

レツィア共和国との紛争により少なくない犠牲を出しながらも攻勢を跳ねのけ、、国連安保理による緊急決議によって即時停戦が執行され、戦後復興と安全保障政策の見直しにより西側に接近し、最終的にNATOに属した。

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