けもこ

裏庭に、転がっていた皮に短い詩が刻まれた小さなかぼちゃ――“パンプキンレター”。どうやらこれは隣家からやってきたらしい。 人との関わりに疲れた主人公と植物と関わる寡黙な隣人。――…

市が主催の独身者限定の仮面舞踏会――“本名は名乗らない”という小さな規則のもと、委託プランナーとして美晴野市に来た朝倉玲奈は、黒いベネチアンマスクの彼と出会う。彼は「オレンジ」と…

——ようこそ、“食の錬金”へ。 港町で小さな食堂を始めた元・天才錬金術師リリア・ノース。戦で心身をすり減らし王宮を去った彼女は、鋭い味覚と嗅覚を持つ孤児の少年カイとともに、保存・…

冬月朱莉、30歳。大手リゾート企業に勤める彼女の目の前に、忘れられない人がいた。会社が催すパーティーの為に現れた代表設計士は、大学時代に心の底から愛し、そして、何の説明もないまま…

「同じ高校に入ったのに、なんでこんなに遠いんだろう。」 書道部のくるみは、自分に自信がない。 バスケ部のエースで幼なじみのチカのことが、気になって仕方がないのに ――噂になるの…

近くの池には河童が住む.... そんな辺境で怪奇を体験して育って来た作者が、自身の体験や実際に聞いた話をもとに書いた、 日常のすぐ隣にある、“もうひとつの世界”の気配を描いた実話…

敗戦国で兵器として育てられた彼女は、死ぬことも恐れず、ただ命令通りに戦うだけの存在だった。 だが、爆撃地の瓦礫の下から彼女を救い出したのは、勝戦国の宰相にして“賢者”と呼ばれた…

戦争孤児の少年アルバは、女騎士クエルチアに拾われ、彼女の従者として生きている。 聖剣に選ばれし者であり、魔族の気配を感じ取れるクエルチアは、戦場の最前線に立つ宿命を背負っていた。…

地味で垢ぬけない女子大生・結城紗枝は、駅前の小さなパン屋でアルバイト中。 いつものようにレジに立っていたある日、現れたのは金髪の青年・大迫修哉。見た目はちょっと怖いけど、実は真面…