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【碧血の墓標 裏話】箱館戦争の最期と、歴史の「空白」

 今回は少し、この物語のベースとなっている「歴史的背景」についてのお話しです。

 史実において、明治2年5月11日に土方歳三が戦死してから、5月18日に五稜郭が開城し降伏するまで、約一週間の時間があります。 指揮官を失った新選組が、最後にどう動き、どう決断したのか。相馬主計が降伏の指揮を執ることになりますが、その混乱の極みにあった数日間には、歴史書には記されていない「空白」があるように思えてなりません。

 有名な市村鉄之助が、土方から写真や遺髪を託されて脱出したように。 もし、語られていない「もう一つの密命」を帯びた隊士がいたとしたら……?

 そんな歴史の「if」を、史実の切れ端から紡ぎ出したのが今回のエピソードです。 教科書には載らない、しかしあの時確かにあったかもしれない男たちのドラマとして、楽しんでいただければ幸いです。

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