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「女勇者さまと、わたし。」エピローグについて一考

 予め、ちょおネタバレです。








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 え、さて、完結した(させた)「女勇者さまと、わたし。」のエピローグにて、アプロがヴルルスカと結ばれてアコの生まれ変わりを身に宿したという話について、百合としてはあり得ない、という感想を頂き、いやほんと考え方はひとによるよなあ、と少し思ったのでちょっとここで思うところを述べてみようかと思った次第でして。

 感想を寄せてくださった方には、そういった流れに至った経緯を説明して、それで納得されたかどうかは分かりませんが、どんな感想を持たれるのかを書き手がコントロールする術は無いし、すべきでもないので、最後まで読んだ上でネガティブではあっても感想をくれたことには感謝する他無いと、まあ今でも思うわけです。

 で、実際にどういう理由や考えがあってそんなエピローグになったのかをこうしてテキストにするのは、自分の考えを整理するのにも役立つかなあ、とも思うので、こんなとこを読む人はまずおらんとは思いますが規約に反しない程度に思ったまんま書いてみようかな、と。




1.そもそもああいう形にする必要はあったのか?
 これはあとがきにもちょいと書きましたが、アコが身を削って世界を救って話が終わる、という結末にすると決めたのは中盤に差し掛かる時点でした。ただし、アコが死んで話が終わってしまう…というところにはなんとかして救済を残したい、そしていつかアコには人間として生きていって欲しい、という作者のワガママから、魔獣だったアコが人間として転生する、出来る理由が必要だったのです。

 となると、そのアコを生むのはアプロであるべきだと思ったし、そのつもりで伏線もしつこいくらい仕込んで(アプロが子供が欲しいと言ったりアコと赤ちゃんプレイしてみたり?)いたし、またアプロが子供を産むために男性と結ばれるのならそれはヴルルスカしかいないだろうから、そこも念入りに仕込みはしておりました。一応は。

2.百合のラストに男は不要なのか
 一概には言えないかと。
 作中でも散々いうてますが、女同士では子供は作れませんし、あのラストでのヴルルスカ殿下の扱いとゆーと、話の都合上必要な、ただの子種を提供する役だっただけ、ともとれますしね。
 まあ基本、アプロは女の子が好き、というよりは性別にはあまり頓着してない感がありますが。なので、エピローグでは殿下とはなんか新婚っぽい空気も醸し出しつつ…作者的には割と微妙な距離感覚で今まで通りに仲の良い兄妹関係を維持していくんじゃないかなあ、と想像しとりますが(妄想レベルでの続編では、アプロはどちらかといえば側室的な立場で、子育てしながら割と好き勝手に生きてたりする)。

 そして一つだけ特筆したいことがありますが、表現としてソレ(百合作品の主人公なりヒロインなりが男性とくっつくという展開)をタブーにはしたくないなあ、ということ。
 これは書き手になってみて実感したのですけど、ジャンル毎に「あれはだめ」「これはだめ」という禁じ手を前提にされると著しく表現の幅が狭まってしまう。
 読者のニーズとして、「百合を標榜しておいて男が恋に絡むのは許せない」という声があるのは否定はしませんが、商業作品ならともかくとしてアマチュアのweb小説で書き手があまりそういうものに拘泥するのもなあ、と木っ端くりえーたーとしては思うのですよ。毎日数千のPV稼ぐような大手ならいざ知らず。


 ということなので、自分がこれからそーいう大手になれるとも思えないので、今後も勝手気ままに手前が読みたいものを書きたいように書いていきたいと思う次第なのです。まる。

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