小説書くのは8歳の時以来だから、うん十年ぶり。あれから、・・・いろんなこと経験して、楽しかったり、悲しかったり、辛かったり。でも、本は読み続けてるな、幾つの僕も。 書くことは僕の商売じゃないけど(今のところはね)、僕の仕事には、いつも漏れなく書くことが付いてきた。だれかを説得するため、だれかを巻き込むため、だれかから予算をぶん取るため。これは、これで、面白いんだけどね。 昔、普及していたレコードという音楽メディア、あれには、A面とB面(表面と裏面)があって、大抵、A面にヒット曲、B面は「これは何だろう?」という曲が入ってた。レコード買う人は、B面って「?」かもしれないけど、創る人の立場なら、案外、楽しそう。 僕にとって、小説を書くことはB面を記録することかもしれない。近未来に関する作品を投稿してるけど、その未来設定は、実は僕のA面(仕事)で得た『既にある未来の断片』を繋いで描いた未来像だったりする。つまり、同じ泉から出た情報が片や提案書に、片や小説になっている。もちろん、連想できないくらい、全然、違う内容だけどね。 提案書の裏面に記録する未来の音色、そんな感じで、これからも描いていけたらなと思う。
SF作家。処女長編は『ラプラスの魔』(角川文庫・1988)。2000年代以前は、『時の果てのフェブラリー』『妖魔夜行』『ギャラクシー・トリッパー美葉』(以上、角川スニーカー文庫)、『サーラの冒険』(富士見ファンタジア文庫)などのライトノベルを書いてきた。21世紀に入ってからの代表作は、『神は沈黙せず』『アイの物語』『詩羽のいる街』『C&Y 地球最強姉妹キャンディ』『怪奇探偵リジー&クリスタル』(以上、角川書店)、『MM9』『BISビブリオバトル部』(以上、東京創元社)、『シュレディンガーのチョコパフェ』『地球移動作戦』『アリスへの決別』(以上、早川書房)『去年はいい年になるだろう』『UFOはもう来ない』『プロジェクトぴあの』(以上、PHP研究所)など。他にもゲーム関係の著作、ノンフィクションも多数。 カクヨムでは、過去にボツになった作品、同人誌に載せた作品、さらに最新作などもアップしてゆく予定。 山本弘のSF秘密基地(http://kokorohaitsumo15sai.la.coocan.jp/) 山本弘のSF秘密基地ブログ(http://hirorin.otaden.jp/)