ミスリル自転車って、自分で思ったけどレアな発想だな。。。。。。。。
色々世界観を想像していると、【魔法世界の文明レベルと科学レベル】が今の現実世界とどのように差が出て来るか、どのような違いが出て来るかをどうしても現実的に思考してしまう。
そうなると、【物理的にあり得ない】は【魔法でどうにでもなる】になってしまう。
重たいものを運ぶというシンプルなものでも、魔法でどうにでもなってしまう。
そうなると、家の建築技術とか、耐久性とか、耐火性とかも魔法でどうにでもなる。
Lvアップによる能力アップで「とんでもない速さで走れる」となれば、自転車とかは要らなくなってしまう。
さらに魔道具の存在により、馬車とかその他の一般的なものがどのように使われるのかなんてことまで考えてしまう。
そこで、最初は【異世界自転車】というタイトルの作品を考えていたわけだが、頭の中でストーリーを思い描いている間に、その自転車そのものが不必要だという事になっていってしまった。
徒歩より速い。車より手軽。馬車を気軽に使える時代じゃない。そんな世界で発明された自転車が、魔法の存在する異世界で必要にならないのは当たり前だ。
それをあれこれ思案していて自然と行き着いたのが【ミスリル自転車】だったわけだが、どうしてもそれが【超高額な代物】になってしまった。
たしかに、ミスリル製のフレーム、車輪、サドル、ハンドルとなれば、ミスリルアーマー並みにミスリルを消費する。
もっと言えば、ミスリルを消費する量によれば、ミスリルヘルムとミスリルアーマーが同じ金額で買えるわけがないのだ。倍以上の量のミスリル鉱石を使うだろう。
もっともっと思案すれば、その鉱石の純度とか、そんなところにまで気を使っていくことになる。
とすると、自然とミスリル自転車は家が買える程の高額な乗り物になってしまうわけだ。
それを、自分が装備する武器や防具にするためにドワーフ族の鍛冶師のところへ持っていくのではなく、自転車にするなんて、並みの冒険者ならまず考えない。
ミスリル自転車と言う物語は、異世界童貞の主人公タケミだからこそ生まれた物語なのである。