川口健伍

スポーツと考えたときに、実況解説があるからこそおもしろくなることもあるだろうという発想の元、戦争を実況解説がどんなふうになるのか、と小説としてみようと思って書きました。未来のスポ…

　数百年の冷凍睡眠より目覚めた、人類最後の生き残りであるレイメイは、ホログラムAIのユウヒ、フクロウ型機械知性体のネルヴァ、新人類（ドラゴニュート）の御子と共に、地表を目指し旅に…

BFC2一回戦落選作品です。 【あとがき】水見稜の『マインド・イーター』をうまく読めていなかったことに対する自分なりの解題と思って書いていた掌編でしたが、結果的には山尾悠子の「ア…

奇病の蔓延、クローン技術の進歩によって自殺／スーサイドがスポーツとして認められた近未来の日本で、橘修はある少女に襲撃される――いびつに改稿を重ねたSF中篇です。

かつて友人とテーマ競作した、ゾンビ作品です。

形成者（オーガナイザー）と呼ばれる異能者たち。これは、そのなかでも天京（てんけい）を守護する上位の形成者・数冠者（ナンバーズ）たちの物語である――。 2002年夏、高校2年生のぼ…

ぼくは検索代行者、いま生成されつつあるテクストだ。依頼された問いかけを行う、検索エージェント、その軌道。伊藤計劃、円城塔をオマージュした、私小説SFです。第４回創元ＳＦ短編賞一次…

父親の目論みによって少女型アバターをプロデュースすることになった主人公・和也はARRPGで神楽をすることを思いつくのだった。

ハードボイルドＳＦ。本稿は山陰大学しりとり研究会「TETSUYA」創刊号に掲載されたものにちみっと加筆修正したものです。

配送業を営む少年型アンドロイド・伊庭（128）は、とある別荘地にて少女型アンドロイド・アークと出会う。彼女には秘密があって――第20回電撃小説大賞短篇部門一次選考通過作品。

東京事変「閃光少女」にインスパイアされた掌編です。初出は、文芸同人誌「TETSUYA（2009）」です。

「ぼくたちの街にはなんにもない」――二十世紀は怒涛のスピードで最終コーナーを曲がり損なって失墜した。いくどの改稿を経て完成へと近づいたＳＦ掌編／幻想小説です。

少年・コーヘイは、異星の少女・ECHOと共に広大な地下図書館を探検する日々だ。そんなある日、コーヘイの前に新たな少女が現れて――。

　学校に行っていない「ボク」のところには、「復帰計画」によって友人となるアンドロイドが送り込まれていた――。 　本稿は2007年に行われたＳＦマガジン編集部主催「ハヤカワ・ロボッ…

精霊の召喚に失敗続きの遊牧民の少女・ゲルダがある日召喚したのは、漆黒の躯体と赤色単眼を持つ軍事サイボーグの軌道猟兵だった。雷精霊と思い込んだゲルダは、軍事サイボーグを連れ、精霊使…

赤沼稜太という男の物語。 第10回創元SF短編賞に応募して、一次選考に通らなかった原稿の公開です。

　第23回電撃小説大賞一次通過二次選考落選作品です。 　戦争によって家族を失った、軍事サイボーグのデルタ・スリーはとある別荘地の屋敷にて療養していた。〝救国の英雄〟として名高い彼…